目次

薬師岳から五色ヶ原縦走ルート地図

  • 11.2km
  • 登り949m
  • 下り1,459 m

薬師岳から五色ヶ原縦走の難易度

難易度  3/10

ルート薬師岳(標高2926m)⇒北薬師岳(標高2900m)⇒
間山(標高2585m)⇒スゴ乗越小屋(標高2286m)⇒
スゴ乗越(標高2180m)⇒越中沢岳(標高2591m)⇒
越中沢乗越(標高2356m)⇒鳶山(標高2616m)⇒
五色ヶ原山荘(標高2490m)

薬師岳から五色ヶ原縦走の体力

体力  2/10  泊

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.55リットル、体重60kgの人:2.03リットル、体重75kgの人:2.65リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:2.874Kcal、体重60kgの人:3.741Kcal、体重75kgの人:4.610Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.411kg、体重60kgの人:0.536kg、体重75kgの人:0.656kg

コースタイム

  • 薬師岳⇒スゴ乗越小屋:2時間20分、スゴ乗越小屋⇒五色ヶ原山荘:5時間。合計7時間20分
  • 参考:五色ヶ原山荘⇒立山室堂:3時間50分。

山小屋

北アルプス山小屋
薬師岳山荘
薬師岳山荘
北アルプス山小屋
太郎平小屋
太郎平小屋
北アルプス山小屋
スゴ乗越小屋
スゴ乗越小屋
北アルプス山小屋
五色ヶ原山荘
五色ヶ原山荘

アクセス

北アルプス登山口-アクセスと駐車場
扇沢のアクセスと駐車場
扇沢のアクセスと駐車場

参照:折立から薬師岳

薬師岳
折立から薬師岳
折立から薬師岳

薬師岳から五色ヶ原縦走ルート

薬師岳山頂

薬師岳山頂
薬師岳山頂。山頂に広がる露岩は、角閃岩を含んだ石英斑岩で形成されています。山頂からは北アルプスを一望する360度の大展望が広がります。富山平野から有峰湖、黒部川を挟んで赤牛岳、黒岳(水晶岳)、後立山連峰や笠ヶ岳、富士山も見えます。

薬師岳山頂の薬師堂

薬師岳山頂の薬師堂
山頂には風雨を遮るように角閃岩を含んだ石英斑岩が積み上げられ、薬師堂が建てられています。

薬師如来が三体、石地蔵が11体

薬師如来が三体、石地蔵が11体
薬師堂の中には薬師如来が三体、薬師講の信者が奉納した石地蔵が11体祀られています。

金作谷カール

金作谷カール
薬師岳から金作谷カールを取り巻く様に北薬師岳へ稜線が伸びています。金作谷カール底にMの字が浮かび上がっています。研究者により意見が異なるところですが、モレーンではなく岩石氷河とするのが有力な説です。

稜線は比較的広く滑落の心配はない

稜線は比較的広く滑落の心配はない
稜線は比較的広く、滑落の心配はありません。正面の小さいコブを二つこなし、右手側に折れます。右手奥のピークが北薬師岳です。

稜線の右手奥に北薬師岳

稜線の右手奥に北薬師岳
右手に折れた先に狭い岩場の通過と岩場の登りがあります。稜線の右手奥にある頂きが北薬師岳です。

狭い尾根の岩場の通過

狭い尾根の岩場の通過
狭い尾根の岩場の通過です。左側への滑落に注意が必要ですが、強風時でない限り慎重に通過すれば問題ありません。

細いロープが設置されている

細いロープが設置されている
痩せ尾根を慎重に通過し、岩場の登りにさしかかります。細いロープが設置されていますが、スタンスは豊富で、高度感もほとんどありません。少し登った所で左手側に巻きます。

なだらかな斜面

なだらかな斜面
岩場を登り切ると、なだらかな斜面になります。

北薬師岳が近づく

北薬師岳が近づく
広い稜線を進んだ先に北薬師岳が近づいて来ました。

北薬師岳の山頂直下

北薬師岳の山頂直下
大きな石が転がる北薬師岳の山頂直下をジグザグを切りながら登ります。

北薬師岳

北薬師岳
北薬師岳山頂の一角に飛び出します。振り返ると、大きな薬師岳と広大な金作谷カールが望まれます

北カール

北カール
北薬師岳から北カールの西壁に沿って北進し、2832m ピークを越えます。北カールは氷河地形としては不十分なため、圏谷として認めない研究者もいます。遠景に立山から剱岳、その左手に大日岳などがよく見えます。

2832メートルピーク

2832メートルピーク
右下に北カールを見ながら、2832メートルピークの西側斜面を進みます。

2832メートルピークの大きな露岩

2832メートルピークの大きな露岩
2832メートルピーク近くになると大きな露岩がゴロゴロと転がり、それを飛び跳ねるようにして進みます。

赤茶色の石砂利の道を下る

赤茶色の石砂利の道を下る
2832メートルピークを過ぎ、赤茶色の石砂利の道をなだらかに下ってきます。

U字型の溝の中を真直ぐに登山道が伸びている

U字型の溝の中を真直ぐに登山道が伸びている
ハイマツ帯の中を下ると、U字型の溝の中を真直ぐに登山道が伸びているのが見えます。稜線はその先に、S字状に伸び、その一角のピークが標高2582メートルの間山です。

裏銀座縦走路の烏帽子岳が見える

裏銀座縦走路の烏帽子岳が見える
U字状の溝の中に作られた登山道を進みます。ちょうどその先に裏銀座縦走路の山の一つである烏帽子岳が、その尖った山容でそれと直ぐ分ります。

赤牛岳の右に水晶岳(黒岳)

赤牛岳の右に水晶岳(黒岳)
U字状の溝を抜け、赤ザレた広い斜面になると黒部川によって深く刻まれたその先に赤牛岳がピンクがかった山頂を天に向けているのが印象的です。右手に稜線を辿るとギザギザの山頂を持つ水晶岳(黒岳)が存在感を持って聳えています。

赤茶けた砂礫の道を間山へ下る

赤茶けた砂礫の道を間山へ下る
赤茶けた砂礫の道を下り、広い稜線を覆うハイマツ帯の中に一本の登山道が間山に向かって下っています。間山は丸いピークを持つ稜線の一角です。

赤砂利の広い稜線

赤砂利の広い稜線
赤砂利の広い稜線を進みます。その先で一旦ハイマツ帯の中に入り、右手側が大きく崩壊したすれすれを通過します。

崩壊した稜線のスレスレを通過

崩壊した稜線のスレスレを通過
右手側が大きく崩壊した稜線のスレスレを通過します。斜面の傾斜は緩いので滑落の危険はありません。

間山は二重山稜

間山は二重山稜
間山山頂近くは二重山稜になって、雪解け水や雨水が小さな池を作っています。間山近くに湧き水があり、スゴ乗越小屋ではここからホースで飲料水として水を引いています。

間山を通過し、なだらかな広い稜線を下る

間山を通過し、なだらかな広い稜線を下る
間山を過ぎ、更になだらかな広い稜線の下りが続きます。ハイマツの中に伸びる登山道を抜けた所から急な下りになります。

スゴ乗越小屋が小さく見えて来る

スゴ乗越小屋が小さく見えて来る
ハイマツ帯を下った広い稜線の先に赤い屋根のスゴ乗越小屋が小さく見えて来ました。正面のピークが右手からスゴノ頭、その左手に越中沢岳、その稜線の先に立山と剱岳が見えています。

シラビソの針葉樹林帯を通る

シラビソの針葉樹林帯を通る
灌木帯の中を下り、シラビソの針葉樹林帯の中を抜ければ、スゴ乗越小屋はもうすぐです。

スゴ乗越小屋

スゴ乗越小屋
スゴ乗越小屋は定員に40名の小さな山小屋です。ハイシーズンの土曜日でも一杯になることは稀です。小屋前の庭にオコジョが住み付いていて、足元に遊びに行きます。

スゴ乗越小屋のテント場

スゴ乗越小屋のテント場
スゴ乗越小屋から1分程歩いた所にあるテント場。約40張ほど設営可能です。水やトイレはスゴ乗越小屋のものを使います。ここから一旦下り、右手のスゴノ頭に登り返します。

小さなコブを超える

小さなコブを超える
スゴ乗越小屋のテント場から灌木帯の中を下ります。手前の小さなコブを超え、降り立った所がスゴ乗越です。

スゴ乗越

スゴ乗越
スゴ乗越(標高2180m)。ここからスゴノ頭(標高2431m)まで標高差で251メートルを急登します。

灌木帯の緩斜面

灌木帯の緩斜面
スゴ乗越から登り上げる最初は灌木帯の緩斜面です。

ハイマツと灌木の中の急登

ハイマツと灌木の中の急登
ジグザグを切りながらハイマツと灌木の中を急登します。半分ほど登り振り返ると薬師岳がよく見えます。

スゴノ頭上部

スゴノ頭上部
スゴノ頭上部になるとハイマツ帯の中に大きな岩がゴロゴロした所を三点支持で登ります。

スゴノ頭から望む越中沢岳

スゴノ頭から望む越中沢岳
スゴノ頭から望む越中沢岳。厳密にはスゴノ頭のピークへは登山道が無く、その少し北西側で90度北側に折れるように登山道が付けられています。八

スゴノ頭から望む薬師岳を振り返る

スゴノ頭から望む薬師岳を振り返る
スゴノ頭から望む薬師岳。写真には写っていませんが、右下に赤い屋根のスゴ乗越小屋が見えます。金作谷カールを抱いた主峰とその右手に荒々しい岩璧を持つ北薬師岳が男性的でダイナミックな姿として捉えることが出来ます。

スゴノ頭(標高2431m)から灌木帯の中をジグザグに、鞍部の標高2325m地点まで標高差で105mほどを下ります。

越中沢岳とスゴノ頭の鞍部

越中沢岳とスゴノ頭の鞍部
越中沢岳とスゴノ頭の鞍部近くまで下ると赤ザレた滑りやすい斜面になります。

標高2325mの鞍部から登り返し

標高2325mの鞍部から登り返し
標高2325mの鞍部から標高2591mの越中沢岳に標高差で266mを登り返して行きます。

越中沢岳の中腹

越中沢岳の中腹
越中沢岳の中腹では、大きな岩がごろごろする絶壁スレスレを通過します。

小さなピークを越える

小さなピークを越える
小さなピークを越え、稜線の右手側を巻く様にしながら登ります。

岩場をトラバース

岩場をトラバース
谷側に滑落しないように注意しながら岩場をトラバースします。スタンスは豊富なので慎重に通過すれば問題ありません。

赤ザレた砂地を登る

赤ザレた砂地を登る
赤ザレた砂地を登ります。写真で見るより傾斜がきついので、このルートを南下する場合にはスリップしないように注意が必要です。

傾斜が一気に緩む

傾斜が一気に緩む
ハイマツ帯の中を抜け、赤ザレた斜面を斜め方向に登ると傾斜が一気に緩みます。

越中沢岳の山頂まであと少し

越中沢岳の山頂まであと少し
傾斜が緩んだ先が越中沢岳の山頂です。山頂から右手方向に基挽山へ伸びる稜線の奥に立山が聳えています。

越中沢岳山頂

越中沢岳山頂
越中沢岳山頂。一旦下った先の平坦な場所が五色ヶ原です。その先に立山が聳えます。

越中沢岳から広い緩斜面を下る

越中沢岳から広い緩斜面を下る
標高2591mの越中沢岳から大きな石とザレ混じりの広い緩斜面を下ります。正面のピークが標高2616mの鳶山で、その鞍部の標高2356mの越中沢乗越まで標高差で235mを約20分で下ります。

五色ヶ原に五色ヶ原山荘が見える

五色ヶ原に五色ヶ原山荘が見える
五色ヶ原を望遠で撮影。右手側に傾斜した広い平原の中に小さく五色ヶ原山荘が見えています。この角度から見る立山は、立山連峰の盟主というに相応しい勇壮な姿で聳えています。立山室堂から見るそれとはだいぶ違います。

越中沢乗越

越中沢乗越
ハイマツ帯の中の木道を下り、背の低いシラビソの林を抜けると越中沢乗越です。

越中沢乗越から登り返して鳶山に向かう

越中沢乗越から登り返して鳶山に向かう
標高2356mの越中沢乗越から標高差で260mを登り返して鳶山に向かいます。鳶山山頂は写真の右手奥にあり、ここからは見えません。

鳶山が見えて来る

鳶山が見えて来る
少し登った所で鳶山が見えて来ました。手前の丸いピークの東側斜面を巻きながら登ります。

丸いピークの東斜面をトラバース

丸いピークの東斜面をトラバース
鳶山手前の丸いピークの東斜面をトラバースするところです。鳶山の実際のピークはもう少し先にあります。

鳶山山頂

鳶山山頂
ハイマツ帯の細い稜線を進めば鳶山山頂です。

鳶山から望む五色ヶ原と立山連峰

鳶山から望む五色ヶ原と立山連峰
鳶山から望む五色ヶ原と立山連峰。広い平原状の五色ヶ原の中に建つ赤い屋根は五色ヶ原山荘です。五色ヶ原と立山連峰の間に深く落ち込んだ所がザラ峠です。

五色ヶ原の池塘と五色ヶ原キャンプ場

五色ヶ原の池塘と五色ヶ原キャンプ場
五色ヶ原の一角に池塘が点在する場所があります。そしてその左手に五色ヶ原キャンプ場が見えています。遠景に聳えるのは針ノ木岳、スバリ岳です。

鷲岳

鷲岳
鳶山から木道を真直ぐ北進し、鷲岳の手前で右手方向に90度折れます。

木道が五色ヶ原山荘に向かって伸びる

木道が五色ヶ原山荘に向かって伸びる
木道が五色ヶ原山荘に向かってハイマツの中を真直ぐに伸びています。右手の山は、針ノ木岳です。

五色ヶ原山荘

五色ヶ原山荘
五色ヶ原山荘。お風呂があるのがありがたいです。例年、鳶山や鷲岳の山腹には多くの残雪があり、そこから水を供給しています。冬の間の降雪量が少ない年には、お風呂が使える期間が短くなることもあります。

五色ヶ原キャンプ場のトイレ

五色ヶ原キャンプ場のトイレ
五色ヶ原キャンプ場は、五色ヶ原山荘から木道を7分ほど下った所にあります。約100張の設営が可能です。白い建物がトイレです。

五色ヶ原キャンプ場のトイレは古い

五色ヶ原キャンプ場のトイレは古い
五色ヶ原キャンプ場のトイレは古いため、ヘリコプターに特殊なバキュームシステムを搭載して、屎尿を回収している様です。現在多くの山小屋で使用されているシステムは、カートリッジ式です。カートリッジをヘリコプターで輸送するシステムです。

五色ヶ原キャンプ場の水場

五色ヶ原キャンプ場の水場
五色ヶ原キャンプ場の水場。周辺の雪渓から流れ出た水が一旦地下に潜り、湧き出して来るのを使います。雪渓の量が少ない年は、水が枯れる事があります。その場合には、五色ヶ原山荘で無料で水を分けてもらえます。

五色ヶ原山荘からザラ峠を越えて立山に向かう

五色ヶ原山荘からザラ峠を越えて立山に向かう
五色ヶ原山荘から木道を進みザラ峠を越えて立山に向かいます。右手ピークの獅子岳の急登をこなせばあとは比較的なだらかなルートになっています。下記参照。

五色ヶ原から立山室堂ルートを見る

立山
ザラ峠と五色ヶ原
五色ヶ原から立山室堂

薬師岳の他の登山ルート

薬師岳
折立から薬師岳
折立から薬師岳

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