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双六岳・三俣蓮華岳経由で黒部五郎岳ルート地図

  • 距離49.5km
  • 登り3,912m
  • 下り3,919 m

双六岳・三俣蓮華岳経由で黒部五郎岳の難易度

難易度  2/10

ルート新穂高温泉(標高1,105m)⇒双六小屋(標高2,600m)⇒
双六岳(標高2,860m)⇒丸山(標高2,854m)⇒三俣蓮華岳(標高2,841m)⇒
黒部五郎小舎(標高2,350m)⇒黒部五郎岳(標高2,840m)

双六岳・三俣蓮華岳経由で黒部五郎岳の体力

体力4/10(2~3泊)

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:5.5リットル、体重60kgの人:7.1リットル、体重75kgの人:8.8リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:10.300Kcal、体重60kgの人:13.390Kcal、体重75kgの人:16.580Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:1.459kg、体重60kgの人:1.897kg、体重75kgの人:2.326kg

コースタイム

  • 登山:新穂高温泉→双六小屋 6時間40分、双六小屋→黒部五郎岳 5時間10分 合計:11時間50分
  • 下山:黒部五郎岳→双六小屋 5時間40分、双六小屋→新穂高温泉 5時間30分 合計:11時間10分

山小屋

北アルプス山小屋
わさび平小屋
わさび平小屋
北アルプス山小屋
鏡平山荘
鏡平山荘
北アルプス山小屋
双六小屋
双六小屋
北アルプス山小屋
黒部五郎小舎
黒部五郎小舎

登山口のアクセス

北アルプス登山口-アクセスと駐車場
新穂高温泉のアクセスと駐車場
新穂高温泉のアクセスと駐車場

参照:新穂高温泉から双六小屋ルート

槍ヶ岳
西鎌尾根から槍ヶ岳
西鎌尾根から槍ヶ岳

双六岳・三俣蓮華岳経由で黒部五郎岳ルート

双六小屋

双六小屋
双六小屋から双六岳、三俣蓮華岳を経由して黒部五郎岳へ向かいます。ハイマツ帯の間を直登します。新穂高温泉から双六小屋までのルートは槍ヶ岳の西鎌尾根のページをご覧ください。

双六岳稜線ルート巻き道ルート分岐

双六岳稜線ルート巻き道ルート分岐
15分ほどハイマツ帯を直登すると台地状の平坦地になります。ここで、双六岳稜線ルートと三俣峠へ向かう巻き道ルートに分岐し、少し行った所で中道ルートが分岐します。今回は、正面の岩場を登り右方向の双六岳(ここからは見えない)を目指します。

丸山と三俣蓮華岳

丸山と三俣蓮華岳
3方向への分岐から丸山、三俣蓮華岳方面の稜線を写す。左手の丸いピークが丸山、右端の残雪のあるピークが三俣蓮華岳です。今回は双六岳から順次稜線を辿って行きます。

岩がゴロゴロする急斜面

岩がゴロゴロする急斜面
大小様々な岩がゴロゴロする急斜面を登ります。スタンスは豊富なので登山初心者でも容易に登れます。この岩場を登り上げると広い稜線に出ます。

双六岳へ続く台地状の広い稜線

双六岳へ続く台地状の広い稜線
双六岳へ続く台地状の広い稜線は、背の低いハイマツや草地が広がり、その中に砕石を敷き詰めた様な登山道が山頂に向かって緩やかな勾配で伸びています。

南方向に笠ヶ岳

南方向に笠ヶ岳
台地状の広い稜線から南方向を望むと天を突くように聳える笠ヶ岳が美しい姿を見せています。おそらく、この方向から望む笠ケ岳が最も鋭角的でピラミダルな形をしているのではないでしょうか。

双六岳山頂

双六岳山頂
標高2860mの双六岳山頂。道標の裏側に丸山及び三俣蓮華岳で、右端に鷲羽岳、その左に水晶岳、左端に稜線を左右に広げた雄大な山が薬師岳です。

双六岳山頂から槍ヶ岳

双六岳山頂から槍ヶ岳
双六岳山頂から振り返る。広い台地状の稜線の先にひときわ鋭く尖った槍ヶ岳、その右に穂高連峰、左端には常念山脈が見えています。

双六岳から丸山へ向かう

双六岳から丸山へ向かう
双六岳から真北に折れ、丸山へ向かいます。たおやかな稜線上を小さくアップダウンを繰り返し進みます。三俣蓮華岳は丸山に隠れて見えません。右手奥に鷲羽岳と水晶岳、左手奥に薬師岳。

丸山手前の東側斜面は崩壊

丸山手前の東側斜面は崩壊
丸山手前の東側の斜面は大きく崩壊して岩場が剥き出しになり荒々しい姿を見せています。その稜線沿いのハイマツの中を進みます。

中道ルート

中道ルート
前写真の位置から中道ルートを振り返って撮影。ほぼ平坦な登山道が、双六岳の北東斜面に出来たカール地形の底に付いています。登山道の左手に見える小さな高まりはモレーンでしょうか?遠景に西鎌尾根の起点となる樅沢岳と更にその奥に槍ヶ岳が見えています。

丸山へ登る

丸山へ登る
稜線の西側斜面を覆うハイマツの中に縫う様に丸山に向け登山道が伸びています。丸山山頂に登るとしばらく平坦な道が続きます。

丸山から三俣蓮華岳へ

丸山から三俣蓮華岳へ
丸山山頂から平坦な道をしばらく歩いたら両山の鞍部へ下降していきます。正面のピークが三俣蓮華岳です。山頂から左手方向に伸びる稜線に黒部五郎岳方面の登山道が付いています。山頂の右手に水晶岳、左手に薬師岳が聳えています。

黒部五郎岳全景

黒部五郎岳全景
前写真の位置から黒部五郎岳を撮影。三俣蓮華岳から左手方向(北西)へ落ち込む稜線に登山道が付いています。黒部五郎岳の標高は2840mです。丸山の2854メートルよりも14メートル低いので、ここから見るとやや小ぶりに見えます。

三俣蓮華岳山頂

三俣蓮華岳山頂
三俣蓮華岳山頂。ここは鷲羽岳や水晶岳への分岐点でもあり、富山県・岐阜県・長野県の県境になっています。更には「三俣」の名前の由来となった3方向への分水嶺(北の富山県側の黒部源流、西の岐阜県側の神通川源流、東の長野県側の高瀬川源流)でもあります。

三俣蓮華岳から鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳

三俣蓮華岳から鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳
三俣蓮華岳から北側を撮影。写真中央部で左右に落ち込んでいる場所が黒部源流、その右手側に見える赤い建物が三俣山荘、そこから北側に稜線を辿れば鷲羽岳、その左手奥にワリモ岳、更にその奥の山頂がギザギザした山が水晶岳、写真中央を南北に走る谷の左手側に祖父岳です。

三俣蓮華岳から黒部五郎岳へ

三俣蓮華岳から黒部五郎岳へ
三俣蓮華岳から北西方向に稜線を辿り、途中から南西に折れ黒部五郎小舎を目指して降ります。遠景に黒部五郎岳です。

三俣山荘分岐

三俣山荘分岐
三俣山荘からの巻き道を右手から合わせ、更に進んで、大きく90°南西方向に折れた辺りからハイマツに覆われた尾根が広くなり、その中をゆっくりと下って行きます。黒部五郎岳は次第に大きくなってきました。

五郎平に黒部五郎小舎

五郎平に黒部五郎小舎
ハイマツ帯の緩斜面の下りが終わると西方向に進路を変え、灌木帯の中に入って行きます。池塘が点在する五郎平に赤い屋根の黒部五郎小舎が見えています。黒部五郎小舎から二手に分れてうっすらと北側カールルートと稜線ルートが見えています。

黒部五郎小舎の背後に黒部五郎岳

黒部五郎小舎の背後に黒部五郎岳
灌木帯の中の急斜面を下ると黒部五郎小舎です。背景に黒部五郎岳が聳え、アルペンムードが漂ってきます。周辺には池塘が点在し、コバイケイソウが花盛りです。

黒部五郎岳カールコース

黒部五郎岳カールコース
黒部五郎小舎から黒部五郎岳カールコースを進みます。五郎平の草原から樹林帯の中に入り、小さな沢を二つ越えて灌木帯を抜けると正面に黒部五郎岳が大きく迫ってきます。ここから山頂までは1時間50分見れば登頂出来ます。

黒部五郎岳が姿を見せる

黒部五郎岳が姿を見せる
ダケカンバの灌木帯を抜けるとモレーンの先に黒部五郎岳の迫力ある岩稜が姿を見せます。

黒部五郎岳カール

黒部五郎岳カール
モレーンを越えた辺りで黒部五郎岳カールの全貌が姿を現します。草原地帯に点在する羊背岩を横切りながらカール内を登ります。この辺りは五郎沢右俣の源頭部で、濃霧時下山に使う場合、沢に入り込まない様に注意が必要です。

黒部五郎岳カール壁を形成する羊背岩

黒部五郎岳カール壁を形成する羊背岩
黒部五郎岳カール壁を形成する羊背岩。1万年以上前の氷河期に発達した氷河によって岩の表面は削られ滑らかになっています。そして、直線的な溝が幾筋も入っています。

黒部五郎岳カールを流れる雪解け水

黒部五郎岳カールを流れる雪解け水
雪渓が融け小川となって流れています。水場としても使え休憩の絶好のポイントです。周辺の草原にはコバイケイソウの大群落、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲなどがお花畑を作っています。登山道は右手側の草地を登っています。

草付きの斜面をジグザグに登る

草付きの斜面をジグザグに登る
コバイケイソウが白い花を付ける草付きの斜面をジグザグに登り、山頂から北東へ伸びる稜線の尾根を目指します。下部は大きめの石がゴロゴロして安定して登れますが、上部になるにつれ浮石の多い砂礫の急斜面です。

浮石の多い砂礫の急斜面

浮石の多い砂礫の急斜面
あと少し登ると稜線に上がり、尾根を左側に少し辿った所が黒部五郎岳の肩です。

黒部五郎岳の肩

黒部五郎岳の肩
黒部五郎岳の肩から山頂を望む。100メートルほど稜線を進むと右手方向に北ノ俣岳・太郎平小屋方面の道が分岐します。この山は岐阜県の飛騨市と高山市、富山県富山市の県境に位置しています。

黒部五郎岳の肩からカール底部

黒部五郎岳の肩からカール底部
黒部五郎岳の肩からカール底側を写す。下山時に使う稜線が五郎平へ伸びています。遠景には三俣蓮華岳から双六岳へ連なる稜線の上に槍・穂高の山頂部が覗いています。

黒部五郎岳から北ノ俣岳と薬師岳

黒部五郎岳から北ノ俣岳と薬師岳
黒部五郎岳の肩から北ノ俣岳へ伸びる稜線を写す。登山道はこの砂礫の斜面をジグザグに下っています。右手奥にどっしりと構えるのは薬師岳です。

黒部五郎岳(中ノ俣岳)山頂

黒部五郎岳(中ノ俣岳)山頂
三角点の設置された黒部五郎岳(岐阜県側の呼び名は中ノ俣岳)。黒部五郎岳は非対称山稜を形成し、北東側は巨岩が点在する五郎のカールがあり、男性的でダイナミックであるのに対し、南西側はハイマツ帯に覆われたなだらかな斜面を形成しています。

黒部五郎岳山頂からカールの全景

黒部五郎岳山頂からカールの全景
黒部五郎岳山頂からカールの全景を写す。カール底に描かれた一筋のラインが登山道です。右上に見える雲の下辺りに黒部五郎小舎が建っています。遠景には右側から鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳が聳えています。

稜線ルートを下り黒部五郎小舎に戻る

稜線ルートを下り黒部五郎小舎に戻る
黒部五郎岳山頂から稜線ルートを下り黒部五郎小舎に戻ります。黒部五郎カールルートが一般的すが、視界不良時には稜線ルートの方が確実に下れます。

細い尾根を降りる

細い尾根を降りる
南東方向に伸びる細い尾根を降ります。小ピークが連なり、所々で岩稜帯の通過があります。

羊背岩の間から黒部五郎岳カールを見下ろす

羊背岩の間から黒部五郎岳カールを見下ろす
稜線から羊背岩の間に黒部五郎カールを見下ろす。黒部川源流の五郎沢右俣が左方向にカーブしています。遠景中央部に水晶岳が聳えています。

カール壁側は鋭く切れ落ちている

カール壁側は鋭く切れ落ちている
稜線ギリギリに登山道が付いています。南側斜面(右手側)はハイマツ帯に覆われ危険はありませんが、カール壁側の鋭く切れ落ちているところは慎重に通過します。

黒部五郎岳カール北壁の羊背岩

黒部五郎岳カール北壁の羊背岩
稜線途中から振り返って撮影。黒部五郎岳カール北壁の羊背岩が荒々しい姿を見せています。

カール壁側斜面の傾斜が緩む

カール壁側斜面の傾斜が緩む
カール壁側の斜面の傾斜が次第に緩くなってきました。カール底に真直ぐに見える筋が黒部五郎カールルートの登山道です。

羊背岩の表面は氷河に削られ平らに

羊背岩の表面は氷河に削られ平らに
黒部五郎岳のカール壁を埋める羊背岩。表面は氷河に削られ平らになっています。

標高約2500m地点から山頂を振り返る

標高約2500メートル地点から山頂を振り返る
標高約2500メートル地点から山頂を振り返る。右手に黒部五郎カール、稜線に沿って登山道が見えています。

大きな岩がゴロゴロして歩きにくい

大きな岩がゴロゴロして歩きにくい
正面の尖ったピーク周辺は、大きな岩がゴロゴロした歩きにくいところです。

羊背岩がゴロゴロした所

羊背岩がゴロゴロした所
稜線に沿って羊背岩がゴロゴロした所を飛び跳ねるように進みます。少し歩きにくく時間がかかるところです。

台地状の地形にお花畑

台地状の地形にお花畑
狭かった稜線は次第に広くなり、台地状になります。ハクサンイチゲやミヤマキンポウゲなどの高山植物が目を引きます。

雪田

雪田
僅かに残った雪田の中を歩き、灌木帯の中に入って行きます。

チングルマの群落

チングルマの群落
雪渓を過ぎると砂礫の斜面にチングルマの群落が広がっています。写真には写っていませんが、雪渓から流れ下る小川が深くえぐられた笹原の間に流れ込んでいます。

ハイマツとナナカマドなどの灌木帯

ハイマツとナナカマドなどの灌木帯
雪渓から流れる小川の水は地下に染み込んでこの辺りは涸沢となっています。背の高いハイマツとナナカマドなどの灌木帯の中に深く刻まれた道を下ります。

黒部五郎小舎とテント場

黒部五郎小舎とテント場
笹の間に作られたガレた道を下ると黒部五郎小舎です。小屋の右手に2ヶ所テント場があるのが分ります。

五郎平の池塘にコバイケイソウの群落

五郎平の池塘にコバイケイソウの群落
コバイケイソウの群落と池塘が織りなす美しい草原、五郎平に建つ黒部五郎小舎。

黒部五郎岳の他の登山ルート

黒部五郎岳
折立から北ノ俣岳~黒部五郎岳
折立から北ノ俣岳~黒部五郎岳

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