北御所登山口から伊那前岳ルート地図

  • 距離9.2km
  • 登り1,521m
  • 下り273 m

北御所登山口から伊那前岳ルートの難易度

難易度  1/10

ルート北御所登山口(標高1,410m)⇒蛇腹沢登山口(標高1,680m)⇒清水平(標高2,021m)⇒5合目・うどんや峠(標高2,191m)⇒一丁ヶ池(標高2,386m)⇒六合目小屋場(標高2,445m)⇒七合目船窪(標高2,636m)⇒八合目(標高2,845m)⇒伊那前岳(標高2,883m)⇒勒銘石(標高2,879m)⇒乗越浄土(標高2,865m)⇒中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅(標高2,612m)

北御所登山口から伊那前岳ルートの体力

体力  2/10  日帰り

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.18リットル、体重60kgの人:1.50リットル、体重75kgの人:1.84リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:2.122Kcal、体重60kgの人:2.729Kcal、体重75kgの人:3.335Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.298kg、体重60kgの人:0.385kg、体重75kgの人:0.472kg

コースタイム

  • 登山:北御所登山口→伊那前岳 4時間05分
  • 下山:伊那前岳→中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅 55分

登山口アクセス

中央アルプス登山口-アクセスと駐車場
中央アルプス駒ヶ根ロープーウェイのアクセスと駐車場
中央アルプス駒ヶ根ロープーウェイのアクセスと駐車場

北御所登山口から伊那前岳ルート

北御所登山口

北御所登山口

北御所登山口。しらび平まで約1キロの地点でバスを降ります。一般車両通行止めの鎖の脇から林道に入ります。下山に使う場合も、バス停があり、1時間に2本あるのでアクセスに問題ありません。登山口から伊那前岳まで約4時間のコースタイムです。

四つの簡易トイレ

四つの簡易トイレ

北御所谷の右岸を高巻する様に林道はあり、約30分ほど歩いた広場には、四つの簡易トイレが設置されています。北御所登山道は、駒ヶ根市周辺の学校による集団登山のコースとして利用されているため、よく整備されています。この先林道歩きが20分ほど続きます。

北御所谷の支流・車沢

北御所谷の支流・車沢

林道は、北御所谷の支流・車沢を渡っています。沢に降りれば水場として使う事も出来ます。林道は中御所発電所の取水口監視のため中部電力により整備が行われています。

蛇腹沢登山口

蛇腹沢登山口

北御所谷の支流・車沢から5分ほどで林道は終点となり、蛇腹沢登山口を示す看板の位置から180度向きを変えて登山道が始まります。

九十九折に急登

九十九折に急登

蛇腹沢登山口から針葉樹林帯(カラマツ、トウヒ、シラビソ)の中にダケカンバなどが混じる中を九十九折に急登していきます。林床の笹は綺麗に刈り取られ登山道はしっかり整備されています。

清水平

清水平

蛇腹沢登山口からシラビソの森を50分ほど急登すると、線状凹地に出来た平坦地が現れます。清水平です。平坦地の最奥に水場があります。

清水平の水場

清水平の水場

清水平の水場。豊富な水が湧き出しています。まず枯れる心配はないでしょう。ここから先には水場が無いので、たっぷり補給をして出発します。

シラビソの原生林

シラビソの原生林

シラビソの原生林の中をジグザグに登ります。約25分ほど山腹を急登すると、尾根筋に上がり、5合目のうどんや峠です。

5合目うどんや峠

うどんや峠

5合目・うどんや峠。ここまで北御所登山口から約2時間のコースタイムです。ここで登山道は進路を左に90度変え、尾根上を進みます。

伊勢滝分岐

伊勢滝分岐

5合目・うどんや峠から伊勢滝・黒川渓谷・宮田高原キャンプ場方面の登山道入口にはロープが張られ、進入禁止の様な状態になっています。登山道の踏み跡は薄く、登山者はあまり入っていないようです。

檜尾岳や空木岳の眺望

檜尾岳や空木岳の眺望

5合目・うどんや峠では樹間に南西方面の展望が開け、右端の檜尾岳、左端に空木岳が見えています。

尾根通しの道を西方向に進む

尾根通しの道を西方向に進む

5合目・うどんや峠からは尾根通しの道を西方向に進みます。標高2000mを超える尾根筋は、高山特有の原生林に包まれています。

一丁ヶ池

一丁ヶ池

5合目・うどんや峠から尾根筋を登り徐々に高度を上げて行くと、登山道の右手に小さな水たまり程度の一丁ヶ池が現れます。線状凹地に水が溜まって出来たものです。

一丁ヶ池近くの広場

一丁ヶ池近くの広場

一丁ヶ池から50mほど進んだ所に広場があり、一丁ヶ池の大きな看板が目に入ってきます。休憩するにはちょうど良い場所です。

六合目小屋場

六合目小屋場

一丁ヶ池からシラビソやコメツガの巨木の中を10分ほど登ると、明るい広場に出ます。六合目の小屋場です。広場の西端で千畳敷へ通じる長谷部新道が分岐していましたが、廃道になっています。

ダケカンバ帯

ダケカンバ帯

六合目の小屋場を過ぎると樹木の高さが次第に低くなり、森林限界を超えるのも間近であることを予感します。ダケカンバの林は、深く降り積もる雪で根元から曲り、低木化しています。

尾根の北側に回り込む

尾根の北側に回り込む

ダケカンバの林を抜けると、背の高いハイマツやナナカマドなどが混じる灌木帯の中を尾根の北側に回り込んで行きます。

森林限界を超え伊那前岳が姿を現す

森林限界を超え伊那前岳が姿を現す

尾根の北側に回り込むと森林限界を超え、目の前に伊那前岳が姿を現します。そして右手側には、黒川渓谷の源頭部の谷を挟んで将棊頭山から駒ヶ岳に伸びる稜線が見えてきます。

七合目船窪

七合目船窪

低木化したハイマツ帯の中をジグザグに登ると、広い稜線上の平坦地に到着します。七合目の船窪です。右手奥に低く見える山は木曽駒ヶ岳隣の中岳です。

将棊頭山の東側鞍部に建つ西駒山荘

将棊頭山の東側鞍部に建つ西駒山荘

七合目の船窪から将棊頭山の東側鞍部に建つ西駒山荘を写す。西駒山荘は桂子場ルートの途中にあり、2015年に100周年を迎える山小屋です。大正2年の中箕輪尋常高等小学校の修学登山で13人の犠牲者を出した事を機に、伊那谷の住民らによって石室が作られたのが始まりです。桂子場ルートは下記を参照してください。

木曽駒ヶ岳
桂小場から木曽駒ヶ岳クラシックルート
桂小場から木曽駒ヶ岳クラシックルート

花崗岩が折り重なる

花崗岩が折り重なる

大小様々な大きさの花崗岩が折り重なるところを超えると、石碑の祀られた尾根に上がります。

八合目に小祠や石碑

八合目に小祠や石碑

八合目。尾根上に小祠や石碑が祀られています。石碑には般若心経の一節「覚者与五蔵 五蘊皆空、この心身は空と目覚めた者は五臓六腑の心身を給わる」と刻まれています。かつて、このルートは伊那谷側からの登拝路の一つで、山岳信仰・修験道の歴史を感じさせる場所です。

伊那前岳まであと少し

伊那前岳まであと少し

ハイマツ帯の中に刻まれた砂礫の道をひと上りすると、伊那前岳山頂です。 北御所登山口からは4時間のコースタイムでした。

伊那前岳

伊那前岳

伊那前岳山頂から稜線の左手に宝剣岳東壁が、優美に峻立している姿が望めます。右手には木曽駒ヶ岳、左手には千畳敷カールを見下ろします。正面の丸いピークを左手側から巻く所に坂本天山の詞が刻まれた勒銘石があります。

千畳敷カール

千畳敷カール

伊那前岳山頂から左手眼下には千畳敷カールが広がり、その中央に赤い屋根の中央アルプス駒ヶ岳ロープウエイ山頂駅が見えています。

伊那前岳山頂から北側の眺望

伊那前岳山頂から北側の眺望

伊那前岳山頂から北側を望と西駒山荘の赤い屋根が小さく見え、その左手に将棊頭山、そしてその左奥に茶臼山、将棊頭山から左手に稜線を辿ると馬ノ背が木曽駒ヶ岳山頂に向けて伸びているのが見えます。また、木曽駒ヶ岳の中でお薦めの景勝地・濃ヶ池も見えています。

坂本天山の四言古詩の副碑

坂本天山の四言古詩の副碑

坂本天山の詠んだ四言古詩『霊育神駿 高逼天門 長鎮封城 維獄以尊』が刻まれた副碑。昭和6年に、伊那谷の住民らによって天山の子孫、海軍中将阪本俊篤(坂口三郎主宰の上官)の書による副碑が建立されました。副碑の北側に勒銘石があります。振り返って撮影しているので遠景のピークが伊那前岳です。

勒銘石

勒銘石

勒銘石に刻まれた坂本天山の詠んだ四言古詩『霊育神駿 高逼天門 長鎮封城 維獄以尊』。もはや判読は不可能なほど風化が進んでいます。遠景のピークが伊那前岳です。

乗越浄土へ

乗越浄土へ

坂本天山の副碑の建つ位置から宝剣岳方面を撮影。ここから稜線上を小さくアップダウンを繰り返し15分ほど進むと、宝剣山荘の建つ乗越浄土です。

宝剣山荘の青い屋根が見える

宝剣山荘の青い屋根が見える

小さな岩稜の頭(9合目の道標が立つ)を左手から巻きながら平坦な道を進みます。乗越浄土に建つ宝剣山荘の青い屋根が見えて来ました。

宝剣岳

宝剣岳

前写真の位置から宝剣岳を写す。宝剣岳は、花崗岩の崩壊が進み、悠然として美しく、存在感に溢れています。宝剣岳東斜面の千畳敷カール内に付けられた遊歩道が見えています。

中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅へ

中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅へ

乗越浄土から中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅へ下山します。

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日本アルプス登山ルートガイド
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