- 1. 北岳・八本歯ノコル(左俣)コース地図
- 2. 北岳・八本歯ノコル(左俣)コースの難易度
- 3. 登山道の通行止め
- 4. 北岳・八本歯ノコル(左俣)コースの体力
- 5. コースタイム
- 6. 山小屋
- 7. 登山口のアクセス
- 8. 北岳・八本歯ノコル(左俣)コース
- 8.1. 広河原 バス/乗り合いタクシー発着所
- 8.2. 広河原山荘
- 8.3. 野呂川広河原インフォメーションセンター
- 8.4. 野呂川に架かる緑色のつり橋を渡る
- 8.5. 野呂川の先に北岳と大樺沢の雪渓
- 8.6. 旧広河原山荘
- 8.7. 白根御池分岐
- 8.8. 白根御池分岐から数分で大樺沢
- 8.9. 大樺沢の左岸を登る
- 8.10. 大樺沢を何度か渡り返す
- 8.11. 大樺沢の右岸(左側)を登る
- 8.12. 亜高山植物が豊富
- 8.13. 水量豊富な大樺沢
- 8.14. 小川を木橋で渡る
- 8.15. 更に、小川を渡る
- 8.16. 背の低い樹林帯
- 8.17. 大樺沢の左岸に渡る
- 8.18. 広葉樹林帯
- 8.19. 大樺沢の雪渓が見える
- 8.20. 大樺沢の左岸を詰める
- 8.21. 大樺沢を見下ろす
- 8.22. 二俣
- 8.23. 二俣のチップ制バイオトイレ
- 8.24. 夏場だけ公衆トイレが二つ設置される
- 8.25. 右俣コース
- 8.26. 二俣から大樺沢を見下ろす
- 8.27. 大樺沢の雪渓に沿って左岸を登る
- 8.28. 大樺沢の雪渓が近づく
- 8.29. 8月7日時点の雪渓
- 8.30. 高山植物のお花畑
- 8.31. 雪渓上部
- 8.32. 遠景に鳳凰三山
- 8.33. 北岳バットレス
- 8.34. 北岳バットレスから流れる水
- 8.35. 雪渓上部で右岸(左側)に渡る
- 8.36. 北岳バットレスから流れ落ちる水
- 8.37. アイゼンは不要
- 8.38. 早川尾根の遠景に八ケ岳
- 8.39. 北岳バットレスの正面
- 8.40. 北岳バットレスを望遠で撮影
- 8.41. 八本歯のコルの取り付き
- 8.42. ここから丸太梯子が長短合わせて約20本登場
- 8.43. ダケカンバ帯の梯子
- 8.44. 草付きの樹林帯で高度感はない
- 8.45. 梯子を登った所から見下ろす
- 8.46. ダケカンバの倒木をくぐる
- 8.47. 登山初心者でもOKな梯子
- 8.48. 第4尾根主稜を数名のクライマーが登攀中
- 8.49. 梯子場で渋滞
- 8.50. 大樺沢がS字を描いて野呂川へ
- 8.51. 岩を右から巻く
- 8.52. 池山吊尾根のボーコン沢ノ頭へ
- 8.53. シロバナタカネビランジ
- 8.54. 八本歯ノコル
- 8.55. 八本歯ノコルから北岳山荘
- 8.56. チシマギキョウ
- 8.57. 最後の梯子
- 8.58. 梯子は二段に分れている
- 8.59. 目の前に岩の広場が
- 8.60. 大小様々な岩の上を歩く
- 8.61. 砂礫地を通過
- 8.62. ゴロゴロした大きい岩が堆積した斜面
- 8.63. 梯子を登る
- 8.64. 八本歯ノ頭の先に池山吊尾根
- 8.65. トラバース道分岐
- 8.66. トラバース道の先に北岳山荘の赤い屋根
- 8.67. 吊尾根分岐へ
- 8.68. キンロバイ
- 8.69. 間の岳との鞍部に北岳山荘
- 8.70. 吊尾根分岐まであと少し
- 8.71. 八本歯の頭から池山吊尾根が左奥に続いている
- 8.72. 吊尾根分岐周辺はお花畑
- 8.73. 吊尾根分岐
- 8.74. 鉄製のロープが張ってある
- 8.75. 稜線まであと少し
- 8.76. 振り返る 北岳山荘の赤い屋根が見える
- 8.77. 稜線の西側を巻く
- 8.78. 稜線上から振り返る
- 8.79. 鳳凰三山の白い山肌
- 8.80. 北岳山頂に立つ登山者が見える
- 8.81. 登山者で賑わう北岳山頂
- 8.82. 北岳山頂の標高3,193mと書かれた道標
- 8.83. 北岳山頂から北岳肩ノ小屋方面
- 9. 北岳の他の登山ルート
北岳・八本歯ノコル(左俣)コース地図
距離9.5 km
登り1,691m
下り1,696 m
北岳・八本歯ノコル(左俣)コースの難易度
難易度 3/10
ルート | 広河原(標高1,529m)⇒大樺沢⇒二俣(標高2,209m)⇒ 八本歯ノコル(標高2,870m)⇒北岳(標高3,193m) |
登山道の通行止め
2023年は、大樺沢の仮設橋の設置がされません。そのため二俣へは白根御池小屋経由で入ってください。
2024年以降は未定です。詳しくは南アルプス市観光課へお問い合わせください。
北岳・八本歯ノコル(左俣)コースの体力
体力 2/10 (1泊)
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:2.30リットル、体重60kgの人:2.99リットル、体重75kgの人:3.69リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:4.291Kcal、体重60kgの人:5.579Kcal、体重75kgの人:6.867Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.613kg、体重60kgの人:0.797kg、体重75kgの人:0.981kg |
コースタイム
- 登山:広河原→北岳 5時間30分
- 下山:北岳→広河原 3時間40分
山小屋
登山口のアクセス
北岳・八本歯ノコル(左俣)コース
広河原 バス/乗り合いタクシー発着所
![広河原 バス/乗り合いタクシー発着所](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8074974.jpg)
8月7日の北岳。広河原 バス/乗り合いタクシー発着所。乗合タクシーは9人集まればすぐにでも出発してくれ便利です。広河原~芦安駐車場間の料金は1,200円で、バスより100円高いだけです。乗合タクシーの運行時間が設定されていますが、考慮しなくてよいでしょう。
広河原山荘
![広河原山荘](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/hirogawarasansou1.jpg)
野呂川広河原インフォメーションセンターの近くに新築された広河原山荘。
野呂川広河原インフォメーションセンター
![野呂川広河原インフォメーションセンター](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8074976.jpg)
広河原の公共施設の野呂川広河原インフォメーションセンター(旧アルペンプラザ広河原)にはバスの乗車券発売所、トイレ、休憩所、売店などがあります。登山口はこの建物の先です。
野呂川に架かる緑色のつり橋を渡る
![野呂川に架かる緑色のつり橋を渡る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8074977.jpg)
北沢峠へ向かう南アルプス林道のゲートをくぐって、左手の野呂川に架かる緑色のつり橋を渡り、対岸から登山道がスタートします。
野呂川の先に北岳と大樺沢の雪渓
![野呂川の先に北岳と大樺沢の雪渓](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8074978.jpg)
広河原のゲート付近の車道からは、野呂川の先に聳える北岳と大樺沢の雪渓が見えます。8月7日時点で雪渓はまだだいぶあるようです。野呂側の対岸に渡ると、右手に広河原山荘が建っています。
旧広河原山荘
![旧広河原山荘](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8074980.jpg)
旧広河原山荘の裏から登山道がはじまります。山荘横に温水シャワーが完備しているので一般登山者も使用出来ます。また、野呂川沿いにはキャンプ指定地があります。
白根御池分岐
![](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/6-159.jpg)
白根御池分岐。八本歯ノコルを経由して山頂に向かうルートを取ります。雪渓の残る大樺沢へは左方向に向かいます。真っ直ぐ登ると、白根御池小屋に至ります。
白根御池分岐から数分で大樺沢
![白根御池分岐から数分で大樺沢](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/7-163.jpg)
白根御池分岐から数分歩くと、大樺沢の流れの左岸(右側)に出ます。針葉樹林帯の中から沢沿いを歩くようになります。
大樺沢の左岸を登る
![大樺沢の左岸を登る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/8-158.jpg)
大樺沢の左岸(右側)に沿って進みます。台風などの大水によって押し出された岩石や倒木が沢に目立ちます。
大樺沢を何度か渡り返す
![大樺沢を何度か渡り返す](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/9-161.jpg)
ここから、大樺沢の流れを何度か渡り返します。遠景に見える稜線の一番低い部分が八本歯ノコルです。
2023年以降は仮設橋の設置が行われないものと思われるので、二股へは白根御池小屋経由で入ってください。
大樺沢の右岸(左側)を登る
![大樺沢の右岸(左側)を登る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/10-242.jpg)
大樺沢の右岸(左側)を登ります。
亜高山植物が豊富
![](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/11-234.jpg)
大樺沢の右岸沿いは背の高い亜高山植物が豊富です。
水量豊富な大樺沢
![水量豊富な大樺沢](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/12-233.jpg)
水量豊富な大樺沢の流れを写す。大量の雪解け水が流れています。
小川を木橋で渡る
![小川を木橋で渡る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/13-241.jpg)
小川に架かる木の橋を渡ります。
更に、小川を渡る
![更に、小川を渡る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/14-224.jpg)
更に、小川を渡ります。
背の低い樹林帯
![背の低い樹林帯](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/15-197.jpg)
背の低い樹林帯の中を登ります。
大樺沢の左岸に渡る
![大樺沢の左岸に渡る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/16-192.jpg)
再び、大樺沢の左岸に渡ります。ここからは大樺沢の左岸を詰め、夏場だけに設置された簡易公衆トイレのある二俣を経由して雪渓の上部まで登ります。
広葉樹林帯
![広葉樹林帯](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/1-178.jpg)
広葉樹林帯の中の登りがしばらく続きます。
大樺沢の雪渓が見える
![大樺沢の雪渓が見える](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/2-165.jpg)
広葉樹林帯を抜けると大きく展望が開け、大樺沢の雪渓と、その先に八本歯のコルが見えてきます。ここからは大樺沢の雪渓に沿って直線的に登って行きます
大樺沢の左岸を詰める
![大樺沢の左岸を詰める](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/3-169.jpg)
大樺沢の左岸を詰めます。左の大きな岩から少し登った辺りが二俣です。この辺りは高山植物が豊富な所で、南アルプスではミヤマハナシノブはこの場所でしか見る事が出来ません。
大樺沢を見下ろす
![大樺沢を見下ろす](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/4-165.jpg)
大樺沢を見下ろす。写真には写っていませんが、遠景に鳳凰三山が見えています。
二俣
![二俣](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/5-167.jpg)
ここは二俣です。平坦な場所はあまり多くありませんが、休むのにちょうどいい岩がいくつか転がっています。左俣コース、右俣コース、白根御池小屋の三方向に向かう分岐点です。
二俣のチップ制バイオトイレ
![二俣のチップ制バイオトイレ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/6-160.jpg)
休憩ポイントになっている二俣にはチップ制バイオトイレが設置されています。
夏場だけ公衆トイレが二つ設置される
![夏場だけ公衆トイレが二つ設置される](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085045.jpg)
二俣を上から撮影。夏場だけ公衆トイレが二つ設置されています。
右俣コース
![右俣コース](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/8-159.jpg)
二俣から、ここを登れば右俣コース(北岳肩の小屋方面へ向かうルート)に入ります。右俣コースには高茎高山植物(イブキトラノオ、ミソガワソウ、シモツケソウ、ミヤマシシウド)が群生するお花畑が広がっています。
二俣から大樺沢を見下ろす
![二俣から大樺沢を見下ろす](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/9-162.jpg)
二俣から野呂川に落ち込むように見える大樺沢を見下ろす。右下の大きな岩が目印となりますが、いずれ流されてしまうでしょう。
大樺沢の雪渓に沿って左岸を登る
![大樺沢の雪渓に沿って左岸を登る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/10-166.jpg)
八本歯のコルの取り付きへは、大樺沢の雪渓に沿って左岸を登ります 。雪渓の最上部で左手側(右岸)へ渡ります。正面上の稜線のV字形になっている鞍部が八本歯のコルです。
大樺沢の雪渓が近づく
![大樺沢の雪渓が近づく](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085054.jpg)
二俣から左岸を詰めると、大樺沢の雪渓が近づいて来ました。残雪の多い年には8月上旬までアイゼンを持参することをお勧めします。7月上旬ではこの辺りは雪渓に覆われる為、夏道は出ていません。
8月7日時点の雪渓
![8月7日時点の雪渓](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085080.jpg)
8月7日時点の雪渓。右側の登山道を登る為、今年はアイゼンは必要ありません。年によっては8月上旬まで夏道を雪渓が覆っている為、アイゼンが必要な事があります。
高山植物のお花畑
![高山植物のお花畑](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085073.jpg)
高山植物のお花畑が広がる大樺沢の左岸を登ります。右手上にロッククライミングのゲレンデとなる北岳バットレスが見えてきました。
雪渓上部
![雪渓上部](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085081-1.jpg)
さらに登り、上部で雪渓を左に渡ります。例年7月末まで、登山道は雪渓で覆われます。斜度はあまり無いように見えますが、雪渓を壺足で歩くには困難です。アイゼン無しで登っている登山者が雪渓上を10mほど滑落しているのを目撃しました。
遠景に鳳凰三山
![遠景に鳳凰三山](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085082.jpg)
大樺沢を見下ろす。遠景に鳳凰三山が聳えています。地蔵岳山頂に20mほどの突起(オベリクス)が確認出来ます。左手方向に早川尾根が伸びているのが見えます。
北岳バットレス
![北岳バットレス](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085094.jpg)
右上がクライミングのゲレンデとなっている北岳バットレスです。北岳バットレスは石灰岩で出来た大壁で、2010年10月10日に大規模な崩落が発生しましたが、bガリー大滝取り付き後、第四尾根登攀が可能です。
北岳バットレスから流れる水
![北岳バットレスから流れる水](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085088.jpg)
次第に北岳バットレスが大きくなってきました。北岳バットレスから流れ落ちる清冽な水が流れる小さな沢を越えて行きます。
雪渓上部で右岸(左側)に渡る
![雪渓上部で右岸(左側)に渡る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085089.jpg)
上部で雪渓を右岸(左側)に渡り、八本歯のコルの取り付きに向かって登っていく登山者達の列が見えます。
北岳バットレスから流れ落ちる水
![北岳バットレスから流れる水](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085091.jpg)
北岳バットレスから水が流れ落ちる風景は大変美しいです。
アイゼンは不要
![](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085092.jpg)
広河原の登山口に「今年の積雪量は多いので八本歯のコルルートは冬装備が必要です。」の立て看板がありましたが、アイゼンは不要でした。雪の上を歩いたのはこの場所だけでした。
早川尾根の遠景に八ケ岳
![早川尾根の遠景に八ケ岳](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085097.jpg)
雪渓のトラバースを終了した所から振り返る。早川尾根の遠景に見えるのは八ケ岳です。
北岳バットレスの正面
![北岳バットレスの正面](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085095-1.jpg)
北岳バットレスを正面から写す。約600メートルの高さで北岳山頂まで伸びています。初心者向きと言われる第4尾根でも確実なロープワークが必要な大壁璧です。
北岳バットレスを望遠で撮影
![北岳バットレスを望遠で撮影](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085093.jpg)
北岳バットレスを望遠で撮影。7本の岩稜(東北尾根、第1尾根、第2尾根、第3尾根、中央稜、第4尾根、第5尾根)により構成されています。中央の第4尾根主稜の先端部分がピラミットフェイスの頭です。
八本歯のコルの取り付き
![八本歯のコルの取り付き](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085103.jpg)
八本歯のコルの取り付きの八本歯沢の源頭は湿った石屑が多いのでスリップ注意です。。右手方向からダケカンバの林に入り、梯子が連続した急登りが八本歯のコルまで続きます。ここから八本歯ノコルまで約40分です。
ここから丸太梯子が長短合わせて約20本登場
![ここから丸太梯子が長短合わせて約20本登場](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/9-163.jpg)
八本歯のコルから派生する尾根に取り付きます。木製の丸太の約5mの梯子。斜度40度ほどです。ダケカンバの林の中で特に高度感は無く、登山初心者でも問題なく登れるはずです。ここから丸太梯子が長短合わせて約20本も登場します。
ダケカンバ帯の梯子
![ダケカンバ帯の梯子](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/10-167.jpg)
ダケカンバの林の中に架けられた梯子を登ります。斜度はさほどなく、一つ一つの梯子の長さも短い為、高度感はありません。しかし、丸太の梯子なので雨の日には滑りやすく滑落する事故がまれに起こります。
草付きの樹林帯で高度感はない
![草付きの樹林帯で高度感はない](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/11-164.jpg)
ダケカンバが雪の重みで倒れかかっています。草付きの樹林帯の中で高度感はありません。
梯子を登った所から見下ろす
![梯子を登った所から見下ろす](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/12-161.jpg)
梯子を登った所から下を見下ろす。まったく高度感はありません。
ダケカンバの倒木をくぐる
![](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085112.jpg)
ダケカンバの木が倒れたその下をくぐるように登って行きます。
登山初心者でもOKな梯子
![登山初心者でもOKな梯子](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085113.jpg)
梯子の傾斜は40~45度、長さは5mほどです。高度感は無い為、登山初心者でも問題なく登れるでしょう。
第4尾根主稜を数名のクライマーが登攀中
![第4尾根主稜を数名のクライマーが登攀中](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085117.jpg)
北岳バットレスを望遠で撮影。第4尾根主稜を数名のクライマーが登攀しているのが見えました。
梯子場で渋滞
![](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085121.jpg)
夏のハイシーズーン中は、梯子場で登山者・下山者が集中するため渋滞が起こります。この辺りからハイマツが混じるようになり、背の低い灌木帯となり、振り返ると展望が効き出します。
大樺沢がS字を描いて野呂川へ
![大樺沢がS字を描いて野呂川へ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085123.jpg)
前の写真の梯子を登った所から下を見下ろす。大樺沢がS字を描いて野呂川へ落ち込んでいるのが見えます。
岩を右から巻く
![岩を右から巻く](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085124.jpg)
左手の岩は右から巻き、その上にある梯子を登ると、八本歯のコルの飛び出します。
池山吊尾根のボーコン沢ノ頭へ
![池山吊尾根のボーコン沢ノ頭へ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085125.jpg)
八本歯のコルから池山吊尾根のボーコン沢ノ頭に向かうルートを写す。急な梯子が見えます。
シロバナタカネビランジ
![シロバナタカネビランジ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085144.jpg)
シロバナタカネビランジ。タカネビランジの中でも白いタイプはあまりお目にかかることはありません。
八本歯ノコル
![八本歯ノコル](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/11-165.jpg)
稜線上にある八本歯ノコルに到着です。八本歯ノコルはあまり広くなく休憩出来る狭いスペースがあるのみです。ここから右手方向に進みます。左手側には間の岳から南に連なる農鳥岳・塩見岳などが眺望できます。
八本歯ノコルから北岳山荘
![八本歯ノコルから北岳山荘](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085132.jpg)
八本歯ノコルから撮影。鞍部にある北岳山荘から左に連なる間の岳が綺麗に見えています。コルの南側斜面にはお花畑が広がっています。
チシマギキョウ
![チシマギキョウ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085136.jpg)
八本歯ノコルに咲くチシマギキョウ、遠望には鞍部に建つ北岳山荘と左上は間の岳です。
最後の梯子
![最後の梯子](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085133.jpg)
このルート最後の梯子です。長さ斜度ともに一番きつく、約10m、50度ほどですが、さほどの高度感はありません。
梯子は二段に分れている
![梯子は二段に分れている](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085135-1.jpg)
最後の梯子を近くから撮影。梯子は二段に分れていて、下って来る登山者がいないかどうか確認して取り付きます。ここを登れば核心部終了です。
目の前に岩の広場が
![目の前に岩の広場が](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085139.jpg)
最後の長い梯子を登った所に立つと、目の前に岩の広場が広がります。八本歯ノコルで森林限界を越え、北岳頂上まで傾斜の緩い岩場の登りです。上部の稜線上のV字の所が吊尾根分岐です。
大小様々な岩の上を歩く
![大小様々な岩の上を歩く](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085143.jpg)
この辺りは高山植物のシロバナタカネビランジの群生地です。ここから大小様々な岩の上を歩かなければなりませんが、傾斜はあまりきつくありません。岩の上は滑りやすいので注意して登って行きます。
砂礫地を通過
![砂礫地を通過](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085145.jpg)
砂礫地を通過すると大岩が累々と重なり合うように転がる岩場になっていきます。シロバナタカネビランジを周辺でよく目にします。
ゴロゴロした大きい岩が堆積した斜面
![ゴロゴロした大きい岩が堆積した斜面](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085148.jpg)
ゴロゴロした大きい岩が堆積した斜面を登ります。ここから北岳山頂までは約1時間のコースタイムです。午後になると雲が上がってきやすく、天候に恵まれない場合には北岳山荘で一泊して次の朝の晴天に期待をかけたいものです。
梯子を登る
![梯子を登る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085153.jpg)
上に見える梯子を登った所が北岳山荘方面へ向かうトラバース道分岐です。
八本歯ノ頭の先に池山吊尾根
![八本歯ノ頭の先に池山吊尾根](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085154.jpg)
登って来た所を振り返る。正面ピークの八本歯ノ頭の先に池山吊尾根が伸びています。左上の山頂部が平坦な場所がボーコン沢ノ頭。冬季は夜叉人峠から先は車が入れませんので、池山吊尾根を登るルートが一般的です。
トラバース道分岐
![トラバース道分岐](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085156.jpg)
北岳山荘へのトラバース道分岐。トラバース道は高山植物が大変豊富なルートです。北岳の特産種であるキタダケソウはこの辺りからトラバース道にかけて分布しています。
トラバース道の先に北岳山荘の赤い屋根
![トラバース道の先に北岳山荘の赤い屋根](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085157.jpg)
北岳山荘へのトラバース道。小さく北岳山荘の赤い屋根が見えます。詳細は北岳山荘からトラバース道をご覧ください。
吊尾根分岐へ
![吊尾根分岐へ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085161.jpg)
ザレた登山道をジグザグに左上方の吊尾根分岐へ向けて登ります。7月から8月上旬にかけてこの辺り一帯は高山植物が可憐な花を咲かせます。
キンロバイ
![キンロバイ](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085168.jpg)
キンロバイの群生と右の紫の花はチシマギキョウ。この辺りはタカネイブキボウフウ、シコタンソウ、タカネシオガマ、イブキジャコウソウ、タカネコウリンカなどの高山植物のお花畑が広範囲に分布しています。
間の岳との鞍部に北岳山荘
![間の岳との鞍部に北岳山荘](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085169.jpg)
正面に見える「間の岳」の鞍部に赤い屋根が特徴的な北岳山荘が見えています。写真には写っていませんが、北沢を挟んで間ノ岳の隣に農鳥岳が山稜が横たわっています。
吊尾根分岐まであと少し
![吊尾根分岐まであと少し](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085170.jpg)
岩ザクの急斜面を九十九折に登って行きます。登山者がいる所が吊尾根分岐です。
八本歯の頭から池山吊尾根が左奥に続いている
![八本歯の頭から池山吊尾根が左奥に続いている](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085172.jpg)
登ってきたところを振り返る。八本歯の頭から池山吊尾根が左奥に続いています。標柱が立っている所から右手方向に進むと北岳山荘へ向かうトラバース道です。
吊尾根分岐周辺はお花畑
![吊尾根分岐周辺はお花畑](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085182.jpg)
吊尾根分岐。辺りにはお花畑が広がっています。タカネイブキボウフウ、ハクサンイチゲが、美しい花を咲かせています。
吊尾根分岐
![吊尾根分岐](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085183.jpg)
吊尾根分岐。ここから北岳頂上へは約20分です。ここから痩せ尾根を登ります。急坂で浮石が多いので転倒しないように注意します。北岳山荘から吊尾根分岐までの詳細もご覧ください。
鉄製のロープが張ってある
![鉄製のロープが張ってある](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085322.jpg)
鉄製のロープが張ってあります。傾斜の緩いガレた登山道をジグザグに登ります。
稜線まであと少し
![稜線まであと少し](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085325.jpg)
ガレ場をジグザグに登れば稜線まであと少しです。
振り返る 北岳山荘の赤い屋根が見える
![振り返る 北岳山荘の赤い屋根が見える](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085329.jpg)
登って来た所を振り返る。正面下の小ピーク手前が吊尾根分岐です。間ノ岳に伸びる登山道が稜線の西斜面に見えます。北岳山荘が鞍部に建っています。
稜線の西側を巻く
![稜線の西側を巻く](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085332.jpg)
稜線の西側を巻く様に登って行きます。あと少しで北岳頂上です。
稜線上から振り返る
![稜線上から振り返る](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085337.jpg)
稜線上から振り返る。北岳山荘の赤い屋根が確認できます。遠景は間ノ岳です。
鳳凰三山の白い山肌
![鳳凰三山の白い山肌](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085342.jpg)
鳳凰三山の白い山肌が目を引きます。地蔵岳のオベリスクがくっきり見えています。鳳凰三山から左に連なる稜線は早川尾根で、先に八ヶ岳が見えています。
北岳山頂に立つ登山者が見える
![北岳山頂に立つ登山者が見える](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085334.jpg)
稜線の西側を巻く様に進めば、北岳山頂に立つ登山者が見えて来ました。北岳山頂はすぐそこです。
登山者で賑わう北岳山頂
![登山者で賑わう北岳山頂](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085345.jpg)
登山者で賑わう北岳山頂。遠景に山頂部が雲で覆われた甲斐駒ケ岳が聳えています。北岳山頂に立てば360度の大展望は思いのまま。真夏の北岳は登山者で埋まってしまうほどの賑わいをみせます。
北岳山頂の標高3,193mと書かれた道標
![北岳山頂の標高3,193mと書かれた道標](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085346.jpg)
日本第二位の高さを誇る北岳山頂。標高3,193mと書かれた道標の先に、南アルプスの女王と呼ばれる仙丈ケ岳が聳えています。周囲をぐるりと見渡すと雲海に浮かぶ富士山、中央アルプスなどの素晴らしい眺めがあります。
北岳山頂から北岳肩ノ小屋方面
![北岳山頂から北岳肩ノ小屋方面](https://www.japanesealps.net/wp-content/uploads/2023/04/P8085347.jpg)
北岳山頂から北岳肩ノ小屋方面のルート(右俣ルート)を撮影。遠景に甲斐駒ケ岳から左手方向に仙丈ケ岳の一部が写っています。