目次

笠新道から笠ヶ岳ルート地図

  • 距離21.9km
  • 登り2,159m
  • 下り2,153 m

笠新道から笠ヶ岳ルートの難易度

難易度  1/10

ルート新穂高温泉駐車場(標高1,105m)⇒笠新道登山口(標高1,370m)⇒
杓子平(標高2,400m)⇒笠新道分岐(標高2,760m)⇒笠ヶ岳(標高2,897m)

笠新道から笠ヶ岳の体力

体力  3/10  (1泊)

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:3.45リットル、体重60kgの人:4.49リットル、体重75kgの人:5.53リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:6.430Kcal、体重60kgの人:8.360Kcal、体重75kgの人:10.289Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.918kg、体重60kgの人:1.194kg、体重75kgの人:1.469kg

コースタイム

  • 登山:新穂高温泉駐車場→笠ヶ岳 7時間30分
  • 下山:笠ヶ岳→新穂高温泉駐車場 6時間20分

山小屋

北アルプス山小屋
笠ヶ岳山荘(かさがたけさんそう)
笠ヶ岳山荘
北アルプス山小屋
わさび平小屋
わさび平小屋

登山口のアクセス

北アルプス登山口-アクセスと駐車場
新穂高温泉のアクセスと駐車場
新穂高温泉のアクセスと駐車場

笠新道から笠ヶ岳ルート

新穂高温泉バスターミナル近くのゲート

新穂高温泉バスターミナル近くのゲート

新穂高温泉バスターミナルから徒歩10分ほどの所にあるゲート。ここは笠ヶ岳、双六岳、水晶岳、黒部五郎岳槍ヶ岳の西鎌尾根などの登山口です。蒲田川左俣林道を歩き、中崎橋を渡り、中部電力の取水口を通過します。

笠新道登山口

笠新道登山口

新穂高バスターミナルから蒲田川左俣林道に入り、中崎橋を渡り、岩小舎沢押し出しを過ぎると笠新道登山口です。ここまで3.5km (約1時間)の行程です。このまま林道を直進し10分ほど歩くと、前夜泊に使えるわさび平小屋があります。ここを直進して、西鎌尾根を経由して槍ヶ岳へ登るルートもご覧ください。

笠新道登山口の水場

笠新道登山口の水場

笠新道登山口の水場。豊富な水量です。笠ケ岳山荘まで水場は無く、ロングコースなので十分な量の水をペットボトルに詰め込んで登って行きます。この登山口から笠ヶ岳山頂まで約7時間30分のコースタイムです。

樹林帯を九十九折に登る

樹林帯を九十九折に登る

登山口周辺はブナ林の原生林が広がっています。樹林帯の中を九十九折に登って行きます。高度が増すに従って、ブナ林から針葉樹林帯へと樹相が変化していきます。

灌木や草木になると展望が開ける

灌木や草木になると展望が開ける

所々で樹林が切れ、灌木や草木になると展望が開けます。

笠新道から望む穂高岳

笠新道から望む穂高岳

笠新道の標高2,000m辺りから望む穂高岳。このまま左手に稜線をたどると槍ヶ岳が見えます。手前の尾根は中崎尾根で、奥丸山を経由して槍ヶ岳へ登るルートが出来ています

大キレット

大キレット

前地点からの望遠撮影。大キレットを写す。大キレットの最低鞍部から右に稜線をたどると長谷川ピーク、飛騨泣きと続き、右端は北穂高岳、左手の丸いピークが南岳です。

高茎草原になる

高茎草原になる

登山道の周辺は背の低い笹やニッコウキスゲなどの高茎草原で覆われる様になり、谷側は大きく展望が開けるようになってきます。そしてこの先で、ナナカマドが混じる背の低い広葉樹林帯をジグザグに登って行きます。

ナナカマドやダケカンバなどの広葉樹林

ナナカマドやダケカンバなどの広葉樹林

ジグザグに登ります。周辺はナナカマドやダケカンバなどの広葉樹林が広がり、秋の紅葉が期待出来るところです。

ジグザグな急坂が続く

ジグザグな急坂が続く

ジグザグな急坂が続きます。低木帯の中に入ったり、展望が開けたりの繰り返しです。ナナカマドが多いので、9月下旬から10月上旬にかけて山腹を真っ赤に彩ることでしょう。

ゴーロ帯

ゴーロ帯

ゴーロ帯を登って行きます。少し上の抜戸岳南尾根の稜線から右側に方向を変えトラバース気味に登って行きます。杓子平までもう少しです。

トラバース気味に右から回り込む

トラバース気味に右から回り込む

トラバース気味に右から回り込むと杓子平です。この辺りから振り返ると、焼岳から穂高岳、槍ヶ岳と展望良好です。

槍ヶ岳

槍ヶ岳

前地点から望む槍ヶ岳。槍ヶ岳直下の広いU字形の沢は飛騨沢です。飛騨沢の左側の稜線は西鎌尾根です。槍ヶ岳を開山した僧播隆上人は、この風景を見て槍ヶ岳の開山を心に決めたと伝えられています。

杓子平

杓子平

杓子平は森林限界を超え、ハイマツに囲まれた平坦地です。正面に広大なカール地形が広がり、抜戸岳から笠ヶ岳へかけての眺望がよく、ザックを下ろして休憩するのに最適な場所です。杓子平からカールの底へゆっくり降ります。

抜戸岳へカールの中を登る

抜戸岳へカールの中を登る

右の丸いピーク(抜戸岳)に向けカールの中を登ります。

高山植物が咲くお花畑

高山植物が咲くお花畑

7月から8月上旬にかけてコバイケイソウ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、クルマユリ、ウサギギクなどの高山植物が咲くお花畑が広がるカール地形を登ります。

カールから笠ヶ岳と山ガール

カールから笠ヶ岳と山ガール

カールの途中から笠ヶ岳の東斜面と山ガール。笠ケ岳の東側は急峻な斜面である一方、西側は穏やかな非対称山稜を形成しています。

クリヤ谷コース

クリヤ谷コース

クリヤ谷のコースは正面の尾根の裏側をトラバースします。笠ヶ岳から稜線を左に辿り、左端の尖ったピークがクリヤの頭でその右のピークの裏側に雷鳥岩があります。

抜戸岳の草付きをジグザグに登る

抜戸岳の草付きをジグザグに登る

正面ピーク(抜戸岳)の右側の草付きをジグザグに上ります。

抜戸岳南尾根のカール

抜戸岳南尾根のカール

抜戸岳南尾根のお花畑が広がるカールを登ります。8月上旬まで、この辺りは残雪があり、水場として使用出来ます。

九十九折に登る

九十九折に登る

九十九折に登ると弓折岳から笠ヶ岳へ続く稜線に飛び出します。そこは抜戸岳の肩の部分で笠新道分岐になっています。

笠新道分岐から振り返る

笠新道分岐から振り返る

笠新道分岐から振り返る。抜戸岳南尾根が下方に見えます。そしてその奥に西穂高岳から連なる稜線が右下方に伸び、北アルプス唯一の活火山である焼岳も見えています。更にはその右奥に乗鞍岳が確認出来ます。

笠新道分岐から抜戸岳

笠新道分岐から抜戸岳

笠新道分岐から抜戸岳を撮影。弓折岳から笠ヶ岳へ伸びる登山道は抜戸岳の西側を巻くように付いています。抜戸岳山頂は稜線を5分ほど進んだ所にあり、ここからピストンが必要です。

笠新道分岐

笠新道分岐

笠新道分岐。正面は弓折岳から双六岳方面。抜戸岳の西側のハイマツ帯を突っ切るようになっています。

笠新道分岐から笠ヶ岳へ

笠新道分岐から笠ヶ岳へ

笠新道分岐から笠ヶ岳を写す。稜線の右側(北側)は穏やかな斜面を形成しています。一方で左側(西側)は険しく、非対称山稜であることが分ります。山頂部は名前の様に笠の形をしています。

稜線漫歩

稜線漫歩

広い稜線上にある小ピークをいくつか越え進みます。アップダウンが少ないので快適な稜線漫歩が楽しめます。

抜戸岳を振り返る

抜戸岳を振り返る

抜戸岳を振り返る。

抜戸岩

抜戸岩

ハイマツの間をやや下り、抜戸岩と呼ばれる奇岩の間を通過します。

抜戸岩を通過

抜戸岩を通過

抜戸岩。左右に門の様に立つ奇岩の間を通過します。特に難所ではありません。

抜戸岩から抜戸岳、大ノマ岳、弓折岳への稜線

抜戸岩から抜戸岳、大ノマ岳、弓折岳への稜線

抜戸岩を通過し、抜戸岳、大ノマ岳、弓折岳と続く稜線を振り返る。稜線の右奥に槍ヶ岳の尖った穂先部分が見え、更にその右手には穂高連峰の山岳景観を楽しみながら、一休みします。

播隆平

播隆平

笠ヶ岳山荘が前方小ピークの左手に小さく見えてきました。左下方に広がるカール地形は播隆平です。播隆平の底の部分に小さな池があり、播隆池と呼ばれています。残念ながら現在、播隆平へ通じる登山道はありません。

展望の開けた稜線漫歩

展望の開けた稜線漫歩

展望の開けた稜線漫歩を楽しんで進みます。

稜線を振り返る

稜線を振り返る

稜線を振り返る。アップダウンは小さく歩きやすい稜線です。遠景に槍ヶ岳から大キレットを隔てて北穂高岳が写っています。

テント場

テント場

テント場を通過します。約25張設営可能。キャンプ指定地は広いのですが、整地されたところのみに設営出来る為、シーズン中は早めの到着をお勧めします。

テント場から笠ケ岳山荘まで10分弱

テント場から笠ケ岳山荘まで10分弱

テント場。左手上方の笠ヶ岳と小笠ヶ岳の鞍部に建つ笠ケ岳山荘まで徒歩で約10分弱の距離にあります。8月下旬まで雪渓の融水が水場として利用出来ます。それ以外のシーズンは笠ヶ岳山荘で無料でもらえます。

ゴーロ帯を進む

ゴーロ帯を進む

テント場から大きな石がゴロゴロした所の登りです。テント泊の登山者は笠ヶ岳山荘のトイレを使用するため、往復は大変です。

笠ヶ岳山荘

笠ヶ岳山荘

笠ヶ岳山荘。営業期間は6月下旬から10月中旬まで。2人以下の場合は予約は不要です。山荘直通 090-7020-5666。水は、主に天水を使用しています。 

笠ヶ岳山荘の後ろは笠ヶ岳

笠ヶ岳山荘の後ろは笠ヶ岳

笠ヶ岳山荘の後ろは笠ヶ岳。望遠鏡が前庭に設置されています。

笠ヶ岳山荘外壁の水道

笠ヶ岳山荘外壁の水道

雪渓は既に無くなり水場は枯れていて、山荘外壁の水道が無料で使えます。

笠ケ岳山荘から山頂までは約15分のコースタイム

笠ケ岳山荘から山頂までは約15分のコースタイム

笠ケ岳山荘から山頂までは約15分のコースタイムです。大きな石がゴロゴロした所を九十九折に登って行きます。

ハイマツ帯の中に大きな石がゴロゴロ

ハイマツ帯の中に大きな石がゴロゴロ

約15分で山頂です。ハイマツ帯の中に大きな石がゴロゴロしています。

テント場を見下ろす

テント場を見下ろす

テント場を写す。赤や黄色のテントが張られています。右手側のカール地形が播流平です。

抜戸岳・弓折岳へと続く稜線

抜戸岳・弓折岳へと続く稜線

抜戸岳・弓折岳へと続く稜線を振り返って撮影。 ここを歩いてきました。右下のカール状の地形が播隆平です。播隆平へは踏み跡程度ですが、ルートがあるようです。

小笠

小笠

笠ヶ岳山荘の先にある小さなピークが小笠です。

笠ヶ岳山荘の遠景に黒部源流の山々

笠ヶ岳山荘の遠景に黒部源流の山々

笠ヶ岳山頂近くから振り返って笠ヶ岳山荘を写す。遠景に黒部源流を形成する山々が聳えています。

笠ヶ岳頂上の祠

笠ヶ岳頂上の祠

笠ヶ岳頂上の一角にある祠。文政6年(西暦1823年)8月5日播隆上人は村人と共に担ぎ上げた銅製の仏像を小祠を作り安置した。

小祠から三角点のある山頂

小祠から三角点のある山頂

小祠のある位置から三角点のある山頂を写す。槍ヶ岳から穂高岳への稜線、加賀の名峰白山、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、双六岳などの黒部源流の山々、剱岳、立山連峰など北アルプス北部の大パノラマが広がります。

笠ヶ岳山頂からクリヤ谷方面

笠ヶ岳山頂からクリヤ谷方面を写す。登山道は稜線の右手側をトラバースする様に付いています。新穂高温泉の槍見館裏からクリヤ谷を登るルートもご覧ください。

笠ヶ岳の他の登山ルート

笠ヶ岳
クリヤ谷から笠ヶ岳
クリヤ谷から笠ヶ岳

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日本アルプス登山ルートガイド
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