目次

栗駒山 須川コース地図

  • 距離7.9km
  • 登り534m
  • 下り532 m

栗駒山 須川コースの難易度

難易度  1/10

ルート須川温泉(標高1,112m)⇒賽の磧(標高1,180m)⇒名残ヶ原(標高1,162m)⇒
苔花台(標高1,171m)⇒地獄谷(標高1,247m)⇒昭和湖(標高1,295m)⇒
須川分岐(天狗平)(標高1,545m)⇒栗駒山(標高1,626m)⇒
瑞山(笊森)コース分岐の産沼(標高1,370m)⇒三途の川沼(標高1,208m)⇒須川温泉(標高1,112m)

栗駒山 須川コースの体力

体力  1/10  日帰り

飲料水必要量5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:0.83リットル、体重60kgの人:1.08リットル、体重75kgの人:1.33リットル
消費カロリー5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.548Kcal、体重60kgの人:2.012Kcal、体重75kgの人:2.477Kcal
燃焼脂肪量5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.221kg、体重60kgの人:0.287kg、体重75kgの人:0.353kg

コースタイム

  • 登山:須川温泉→46分-昭和湖→36分-須川分岐→16分-栗駒山 合計:1時間48分
  • 下山:栗駒山→36分-秣岳コース分岐→56分-須川温泉 合計:1時間32分

登山口のアクセス

栗駒山
栗駒山須川温泉のアクセスと駐車場
栗駒山須川温泉のアクセスと駐車場

栗駒山 須川コース

2023年 通行止め注意

2023年、昭和湖から宮城県側の天狗平までは、高濃度の火山ガスが観測されたため引き続き通行止めです。通行止め解除後も高頻度でガスが観測されるなど基準値を超えた場合は再び通行止めとします。

詳細は環境生活部 自然保護課 自然公園担当

栗駒山登山口の須川温泉

栗駒山登山口の須川温泉

栗駒山の主要登山口となる須川温泉にはビジターセンターや大駐車場が完備しています。万が一に備えて防護用ヘルメットも用意され、栗駒国定公園の自然について学習ができます。須川ビジターセンター内、及び駐車場脇に須川キャンプ場用に公衆トイレが完備しています。

須川温泉の無料大駐車場

須川温泉の無料大駐車場

須川温泉の無料大駐車場。観光バスは10台以上、普通車は300台以上の収容力を誇ります。須川温泉とJR一関駅との間を岩手県交通バスが一日に2往復しています。

須川高原温泉

須川高原温泉

須川温泉大駐車場とルート342号線を挟んで収容人数/200人の須川高原温泉が建っています。やや建物は古くなっていますが、長期滞在の湯治や登山者用にはもってこいです。ここから約150メートルほど離れた所に近代的な建築の栗駒山荘があります。

須川温泉の源泉横が登山口

須川温泉の源泉横が登山口

標高1126メートル地点にある須川温泉の源泉横が登山口です。大岩(大日岩)の手前の湯気が出ている所が須川高原温泉の露天風呂です。「酸川」の由来でもある強酸性の含硫化水素ミョウバン緑ばん泉です。日帰り入浴600円です。遠景に栗駒山が見えています。

須川温泉源泉の足湯

須川温泉源泉の足湯

須川温泉源泉の脇を登り始めます。湧出量毎分6000リットルの源泉が流れる脇にベンチが設置されていますが、足湯用です。登山者がいる辺りで左折すればゼッタ沢コース、そのまま直進すればおいらんコースが分岐します。両コースともに10分ほどで名残ヶ原で合流します。源泉の右手の温泉神社の鳥居が見えます。

栗駒山と剣岳

栗駒山と剣岳

登山口から5分ほど登った所で栗駒山を望む。中央の丸い山が栗駒山、右手が剣岳(つるぎだけ)です。ここから灌木帯の中を登っていきます。すぐ上に小さな建物が見えますが、おいらん風呂です。

おいらん風呂

おいらん風呂

おいらん風呂。天然蒸風呂(ふかし湯)で、レンガが置かれていると所に小さな穴があり、そこから蒸気が出てきます。蒸す方法:人体の中心であるヘソの裏側を湯口の上部に当て、膝を垂直に立てて全身を毛布で包み、蒸気を逃がさないように身体を温めます。

名残ヶ原・賽の磧分岐

名残ヶ原・賽の磧分岐

左手に向かえばおいらんコースで名残ヶ原へ、右手は賽の磧へ進むルートです。今回は賽の磧(さいのかわら)を経由して、名残ヶ原へ向かいます。

剣岳が見えてくる

剣岳が見えてくる

剣岳が見えてきました。灌木帯の中を5分ほど進み、湿地帯に整備された木道を歩くと賽の磧です。

右俣湿原

右俣湿原

右俣湿原の中の木道を進んだ先が賽の磧です。正面に栗駒山、右手に剣岳です。

賽の磧分岐から剣岳の旧火口跡(賽の磧)

賽の磧分岐から剣岳の旧火口跡(賽の磧)

賽の磧分岐から望む剣岳の旧火口跡(賽の磧)。栗駒山の北側は馬蹄形に爆裂火口が大きく広がり、その中央火口丘が剣岳です。現在の栗駒山山頂は、中央火口丘を取り巻く外輪山の一部に当たります。

賽の磧分岐から名残ヶ原へ

賽の磧分岐から名残ヶ原へ

賽の磧分岐から名残ヶ原へ向け木道を進みます。木道の先で灌木帯に入り、5分ほど行くと浄土平に広がる名残ヶ原です。この周辺は花の時期ならイワカガミの群落が広がります。

名残ヶ原

名残ヶ原

灌木帯を抜けると、高層湿原の名残ヶ原です。栗駒山山頂は正面にある分岐から右手方向に進みます。

名残ヶ原分岐から灌木帯へ

名残ヶ原分岐から灌木帯へ

名残ヶ原分岐から灌木帯の中に入り、ゼッタ沢に沿って登っていきます。左手前方が栗駒山山頂、右手側が剣岳です。

苔花台・自然観察路(産沼コース)分岐

苔花台・自然観察路(産沼コース)分岐

苔花台(たいかだい)・自然観察路(産沼コース)分岐。ゼッタ沢を渡り産沼を経由して栗駒山山頂へ向かうルートです。今回は、下山時に使います。

ゼッタ沢に沿って昭和湖へ

ゼッタ沢に沿って昭和湖へ

苔花台・自然観察路(産沼コース)分岐からゼッタ沢に沿って灌木帯の中をゆっくりと登り、昭和湖を目指します。

ゼッタ沢の山肌は硫気で裸地化

ゼッタ沢の山肌は硫気で裸地化

ゼッタ沢の山肌は硫気で裸地化した場所もあり、山が燃えるかのような紅葉と絶妙な美しさを作り出しています。

ゼッタ沢の源頭部を右岸へ

ゼッタ沢の源頭部を右岸へ

ゼッタ沢の源頭部を右岸(左手側)に渡ります。そして少し登り、地獄谷の左岸を登ります。ゼッタ沢は融雪や雨による増水には要注意箇所です。

地獄谷

地獄谷

地獄谷。地獄谷の左岸(右手側)に沿って登っていきます。正面に栗駒山山頂が見えています。硫化水素が発生している場所なので風のない日は立ち止まらずに進まなければなりません。

地獄谷中間地点から見下ろす

地獄谷中間地点から見下ろす

地獄谷中間地点から振り返る。真っ白な岩肌と紅葉が絶妙なコントラストを描き出しています。遠景に焼石岳が見えています。

地獄谷上部からは噴煙と硫黄臭

地獄谷上部からは噴煙と硫黄臭

地獄谷上部のいたるところから噴煙を上げ、硫黄臭が漂っています。そのため、柵が設けられて立ち入り禁止になっています。紅葉に染まった栗駒山山頂が美しく見えています。積雪期は柵が埋もれて見えないので谷に入り込まないことが重要です。

地獄谷源頭部から紅葉の栗駒山

地獄谷源頭部から紅葉の栗駒山

地獄谷の源頭部を超えると紅葉で染まる栗駒山が近づいてきます。階段状の登山道を緩やかに登り、傾斜が緩むと昭和湖です。

昭和湖

昭和湖(新噴火口)。1944年11月20日に、小規模な水蒸気噴火を起こして出来た火口湖が昭和湖です。エメラルドグリーンの強酸性の水をたたえています。正面奥が栗駒山山頂です。胸突坂の登山道が正面の稜線を右手上方に登り上げています。

昭和湖の公衆トイレ

昭和湖の公衆トイレ

昭和湖の公衆トイレ。水不足により閉鎖されることがあるので要注意です。昭和湖の周辺は高山植物が豊富な場所で、7月上旬からイワカガミ、イワイチョウ、オノエランなどが咲きます。

昭和湖から胸突坂へ

昭和湖から胸突坂へ

昭和湖の脇(正面が取り付き)から須川コース最大の難所・急勾配の胸突坂が始まります。胸突坂は灌木帯の中に階段状に登山道が刻まれています。

注意 昭和湖から宮城県側の天狗平間は2023年、高濃度の火山ガスが観測されたため引き続き通行止め。

胸突坂から昭和湖を見下ろす

胸突坂から昭和湖を見下ろす

胸突坂を少し登った所から振り返って昭和湖を撮影。昭和湖を取り囲むように剣岳の岸壁が立ちはだかっています。青い屋根の建物が公衆トイレ、右手側に伸びる木道の周辺に池塘が点在し、その先に地獄谷があります。

昭和湖の右手側に紅葉に彩られた小さな池

昭和湖の右手側に紅葉に彩られた小さな池

前写真の位置から昭和湖の右手側に紅葉に彩られた小さな池があります。登山道は付いていないので行くことはできません。

賽走り

賽走り

胸突坂の急坂が終わると次第に傾斜が緩み森林限界を迎えます。賽走りと呼ばれる展望の効く場所です。登山道はこのまま真直ぐ天狗平を目指し伸びています。左上部が栗駒山です。

賽走りから栗駒山北西斜面の紅葉

賽走りから栗駒山北西斜面の紅葉

賽走りから栗駒山北西斜面の山腹を振り返って撮影。ミヤマナラ、ミネカエデ、ミネザクラなどの落葉低木林が赤や黄色に描き出す紅葉は見事です。

天狗平へ

天狗平へ

左手に山頂を見ながら登り、傾斜が緩んでくると県境稜線の天狗平です。

天狗平(須川)分岐

天狗平(須川)分岐

天狗平(須川)分岐点。下山時、直進し、天馬尾根(秣岳)コースに入らないように注意が必要です。中央に案内板が設置されています。稜線に見える巨大な奇岩が天狗岩。そこから山頂まで400m です。

天狗平から展望岩頭

天狗平から展望岩頭

天狗平から展望岩頭の南斜面を写す。ここ天狗平で駒形根神社が祀られている虚空蔵山へ至るルートが分岐しています。虚空蔵十字路で湯浜コースと大地森(世界谷地)コースが更に分岐します。

天狗岩

天狗岩

天狗平から90度北東方向に折れ、広い稜線を登っていきます。途中にある奇岩は天狗岩で、下から見上げると、天狗の横顔に見えます。

如来稜線が馬の背状に細くなる

如来稜線が馬の背状に細くなる

天狗岩を過ぎると稜線は馬の背状に細くなり、左右の展望が開けてきます。宮城県側(右手)が崩壊した如来稜線を進むと栗駒山山頂です。強い突風には要注意箇所です。

栗駒山

栗駒山

巨大な標柱が立つ栗駒山山頂。右手には修験道の歴史を感じさせる祠が祀られています。栗駒山は、奥羽山脈中央部の独立峰のため大パノラマがあります。南側には蔵王連峰、舟形連峰などが望めます。写真は、北東側を写しています。

栗駒山山頂から南東方向

栗駒山山頂から南東方向

栗駒山山頂から南東方向を望む。宮城県側の登山道・中央コースが筋状に見えています。登山口となるいわかがみ平のレストハウスの青い屋根も確認できます。山腹は紅葉で綺麗に染まっています。

紅葉は錦繍の帯

紅葉は錦繍の帯

紅葉の状態を拡大して写す。紅葉は錦繍の帯のように谷の屈曲に沿って連なっています。

栗駒山山頂から望む須川温泉方面

栗駒山山頂から望む須川温泉方面

栗駒山山頂から望む須川温泉方面。栗駒山の北西に馬蹄形に外輪山が広がり、その中心に中央火口丘の剣岳が見えています。剣岳の右手に白っぽく見える所が地獄谷、昭和湖は見えませんが、トイレの青い屋根が見えています。剣岳の先に須川湖、左手遠景に日本百名山の鳥海山が秋にもかかわらず雪を戴いた山頂が見えています。

自然観察路(産沼コース)を下る

自然観察路(産沼コース)を下る

下山は自然観察路(産沼コース)を下り須川温泉登山口に戻ります。山頂直下は深いチシマザサの急坂を下ります。北東方向に進むので焼石連峰、早池峰山などの展望があります。

平坦になった所から栗駒山を振り返る

平坦になった所から栗駒山を振り返る

栗駒山山頂から自然観察路を下り、平坦になったところから振り返る。チシマザサやハイマツの緑とナナカマドの紅葉が美しい景観を作り出しています。

名前の判らない小さな池

名前の判らない小さな池

チシマザサの中を下っていくと左手方向に名前の判らない小さな池が見えてきます。登山道は付いていないので池の手前まで行くことはできません。池の遠景に聳えるのは鳥海山です。

産沼

産沼

瑞山(笊森)コース分岐の産沼。ここでコースは左手側に90度折れ、深いチシマザサの平坦地を進みます。

灌木帯の急坂

灌木帯の急坂

チシマザサの平坦地が終わり、灌木帯の急坂になります。遠景に剣岳が見えています。

展望が開け剣岳や地獄谷が見える

展望が開け剣岳や地獄谷が見える

灌木帯の急坂をひと下りすると左手方向に展望が開けます。右手側のピークは剣岳で、その手前の谷が須川コースの地獄谷です。左手側ピークが展望岩頭です。

四苦八苦坂

四苦八苦坂

灌木帯の中の急坂は、四苦八苦坂と呼ばれ丸太で補強されて階段状になっています。視界と足元が悪いので要注意箇所です

三途の川

三途の川

三途の川は磐井川の上流に当たり、雪解け、降雨による増水で渡ることができないことがあります。鉄分含んで飲料には適しません。三途の川を渡ると平坦な道が続き、北側の焼石連峰などがよく見える場所があります。苔花台を経由して名残ヶ原へ向かいます。

名残ヶ原

名残ヶ原

名残ヶ原。お花畑と呼ばれる湿原で、初夏になるとモウセンゴケ、イワイチョウ、アカモノ、イワカガミ、トキソウ、ワタスゲなどが可憐に咲き、9月下旬からの草紅葉が美しいところです。名残ヶ原を抜け、灌木帯の中に作られたゼッタ沢コースを進むと須川温泉に戻ります。

ゼッタ沢コース終盤から須川温泉へ

ゼッタ沢コース終盤から須川温泉へ

ゼッタ沢コース終盤から写す。須川温泉に戻ってきました。赤い建物が須川高原温泉、その左手に大日岩、大駐車場の右手に緑色の屋根の須川ビジターセンター、北西の遠景に雪を豊富に残した鳥海山が聳えています。

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