日本アルプス登山ルートガイド > 北アルプス > 槍ヶ岳 > 東鎌尾根ルート
槍ヶ岳・東鎌尾根登山ルート概要
東鎌尾根登山コース案内
ヒュッテ西岳から紹介していきます。
西岳の西側を巻く様に下って行くと短い梯子が出てきます。
ここから斜度は一気に増して難易度が上がります。
丸太の階段を下りた所からトラーバース気味の斜面に鎖が設置されています。
このトラーバースの鎖場は足場がしっかりしていて高度感はさほどありません。
次に傾斜のきつい10mほどの鉄梯子を下りす。初心者には、やや高度感を感じるところでしょう。、梯子降り切り、ザレた斜面に架けられた鎖を使って下降するところまでが比較的難所と言ってよいでしょう
。
やせ尾根を下り、登り返したところは右側が鋭く切れ落ちていてやや高度感がある所で、崖沿いに3メートルほどの丸太の梯子が架けられています。
その後しばらく穏やかな稜線上の下りが続き、登山道がザレた斜面になる辺りから傾斜がきつくなります。
下り切り、左から巻く様にトラバースするところの鎖場を通過すると、下方に水俣乗越が見えてきます。
水俣乗越は東鎌尾根の最底鞍部の平坦地にあり、槍沢ルートの大曲で分岐した登山道が合流する所でもあります。又、北側の天上沢に下る踏み跡があり、バリエーションルートの北鎌尾根へ取り付くためのアプローチとして使われている場所になっています。
ここから東鎌尾根の登りがスタートします。
稜線沿いの登山道からは、天に突き刺すように聳える槍ヶ岳が大変美しく見えています。
途中、ハイマツ帯の中にある丸太梯子が連続する所がありますが、傾斜は緩く、高度感はさほどありません。しかし、木製の丸太のため雨天時にはスリップに注意が必要です。
次に3連で掛けられたほぼ垂直な鉄梯子を降ります。梯子を降り切った所の両脇は共に切れ落ちた痩せ尾根で、「窓」と呼ばれる場所です。梯子の取り付き立ち、下を見下ろすと高度感たっぷりで緊張をしいられます。ここはまさに東鎌尾根の核心部と言ってよいでしょう。
※ 「窓」の名前が付いたのは、燕岳から見ると格子窓の様に雪渓が残るからだそうです。 又、ここの鉄梯子は1998年夏の長野・岐阜県境群発地震によって北側を巻いていた登山道が崩壊してしまい、新ルートとして稜線通しに整備されたものです。
核心部を過ぎると、比較的なだらかな稜線歩きがしばらく続きます。
丸太梯子を登るとすぐにやや高度感のある鉄梯子が掛けられています。鉄梯子は登りやすくさほどの困難は無いでしょう。
再び丸太の梯子が続いた後、ヒュッテ大槍まであと40分」と書かれた手書きの看板を目にする所が第3展望台です。長かった表銀座縦走路もあと少しで終わりかと思うと、ほっとした気分です。
ヒュッテ大槍は、看板の立つ所から2つの小ピークを乗り越えた所にあります。ここからは、一気に傾斜が緩み
、カブリ岩を左手にやり過ごし、草木の中の簡単な登りが続きます。東鎌尾根の稜線の右手には、バリエーションルートの北鎌尾根が槍の穂先に向かって伸びているのが見えています。北鎌尾根は、ギザギザとした小ピークが連続する難ルートです。
ヒュッテ大槍からは東鎌尾根の岩稜の登りで、傾斜は緩く難しい所はありません。
殺生ヒュッテへ下る登山道を示す指導標を左に見送り、途中短い丸太梯子を2か所通過すると、なだらかな登山道が槍ヶ岳山荘まで続きます。
※槍の穂先は槍沢ルートをご覧ください。
※大天井ヒュッテからヒュッテ西岳間は喜作新道をご覧ください。
※燕山荘から大天井ヒュッテ間は表銀座縦走コースをご覧ください。
画像一覧
ニセ乗越と呼ばれる痩せ尾根を通過します。右側は崩壊して鋭く切れ落ちています。登山者のいる所に架かる丸太の梯子は、断崖絶壁ぎりぎりに付けられていて、やや高度感があります。正面の小ピークを越えて行きます。
花崗岩のガレ場を登り切ると、再び槍ヶ岳が目に飛び込んできます。低木帯の中の稜線をゆっくり下っていきます。ナナカマドが多いので紅葉の時期には美しくなることでしょう。日がさんさんと降り注ぎ、気分爽快な稜線歩きです。
ようやく鞍部にある標高2470メートルの水俣乗越まで下って来ました。ここから東鎌尾根の登りになります。水俣乗越は槍沢の大曲に下る分岐でもあり、右手には天上沢へ下り、北鎌尾根に取り付く為の踏み跡が出来ています。
岩場は登り上げると、ハイマツ帯の中のほぼ水平な稜線になります。右手の小ピークが第1展望台です。槍ヶ岳へ伸びる東鎌尾根は、ゴツゴツとした形状に変わってきました。あと少し進むと東鎌尾根の核心部へ入ってきます。
第1展望台から望遠で撮影。ハイマツ帯の中に連続して掛けられた丸太梯子を確認することができます。西暦1998年(平成10年)に起きた群発地震によって破壊された登山道は、梯子や桟道が架けられ徹底した整備が行われました。
三連鉄梯子を「窓」から撮影。上部の梯子から次第に傾斜が増しているのがわかります。登山者がいる所が一段目の鉄梯子で、ここからは最上部の丸太梯子は見えていません。ここが東鎌尾根核心部と言ってよいでしょう。
鉄梯子を登った少し上から振り返って撮影。丸太の梯子が連続します。あまり傾斜はきつくないので高度感はありません。右下に槍沢側に崩壊した稜線が見えています。丸太の梯子ジグザグに登ると第3展望台に飛び出します。
丸太梯子の連続が終わり、標高2690mの第3展望台のある稜線に飛び出します。ここで核心部は終了です。ヒュッテ大槍まであと40分の道標が立っています。長かった東鎌尾根ももう少しと思うと、なんとなくほっとします。
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東鎌尾根ルート地図
東鎌尾根ルート詳細情報
ルート | ヒュッテ西岳(標高2,680m)⇒水俣乗越(標高2,480)⇒ヒュッテ大槍(標高2,884m)⇒槍ヶ岳山荘(標高3,060m)⇒槍ヶ岳(標高3,180m) |
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コースタイム | 登山:ヒュッテ西岳⇒槍ヶ岳 4時間30分 下山:槍ヶ岳⇒ヒュッテ西岳 4時間10分 |
核心部 | 3連で掛けられたほぼ垂直の梯子 |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 4 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.13リットル、体重60kgの人:1.46リットル、体重75kgの人:1.80リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:2.093Kcal、体重60kgの人:2.720Kcal、体重75kgの人:3.358Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.299kg、体重60kgの人:0.389kg、体重75kgの人:0.478kg |
標高差 | 距離 3.4km 最大標高差 699m 平均斜度 全体:14.4% 上り:26.3% 下り:27.8% 獲得標高 上り:670m 下り:222m |
山小屋 | 槍ヶ岳山荘 殺生ヒュッテ ヒュッテ大槍 ヒュッテ西岳 大天井ヒュッテ |
登山口へのアクセス |
次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。
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