日本アルプス登山ルートガイド > 北アルプス > 焼岳 > 中尾高原ルート
焼岳・中尾高原登山ルート概要
登山コース案内
中尾高原ルートは、登山者の数が少ないことが特徴です。土、日になると最も人気の新中の湯ルートの登山口の駐車スペースはすぐに一杯
となり、路肩駐車も出来ないほどになります。その点、中尾高原ルートはACN合掌の森中尾キャンプ場の上にある約20台駐車可能な登山者用駐
車場は空いています。
中尾高原口から中尾峠へのルートは、かつて信州と飛騨地方を結んだ飛騨新道と呼ばれる古道です。飛騨新道は、江戸時代の後期、槍ヶ岳を開山した播隆上人の登山ガイドとなった中田又重郎らによって開削されたものです。
新穂高温泉の入り口にある中尾高原口から中尾高原まで、平湯〜新穂高温泉間を走る路線バスが本数限定で乗り入れています。中尾高原口と中尾高原間は徒歩でも30分足らずなので、歩いてもよいでしょう。
登山者用駐車場から10分ほど歩いた所にゲートがあり、一般車はこれ以上入れません。さらに車道を5分ほど歩くと焼岳登山口です。
小川を渡り、白水谷に右岸(左側)をトラバース気味に登ります。途中谷側の傾斜がきつい所があり、残雪期や積雪期には要注意箇所の様です。
落差45mの白水の滝を望める展望台までは比較的なだらかな登山道です。そこを過ぎた辺りからオオシラビソやダケカンバの原生林の中を急登します。登山道沿いには、ヒカリゴケが生える所が二箇所あります。
雨量計がある所から傾斜が緩み、平坦地をしばらく進むと休憩の最適地となっている秀綱神社に到着します。秀綱神社は大岩の前に鳥居があるだけの簡素な神社です。
秀綱神社から樹林帯の登りが続き約20分で展望が開けます。正面に焼岳展望台が見えて来ると、間もなく中尾峠です。
中尾峠で上高地からのルートを合わせるので、一気に登山者の数が増えます。
中尾峠から焼岳の北面を約1時間かけて登れば焼岳山頂です。途中、火山ガスが発生している脇を通過しますから要注意です。
噴煙が上がる山頂からは360度の展望が得られ、眼下には上高地、北東方向に穂高岳・槍ヶ岳、北西方向に笠ヶ岳、南方向に乗鞍岳などの百名山に囲まれた好立地です。
※マイカーの方は新中の湯コースもご覧ください。
秀綱神社由来
秀綱神社は、飛騨の国一円を治めていた戦国大名の三木(姉小路)自綱(これつな)の息子の三木(姉小路)秀綱を祀っています。羽柴秀吉の軍勢(金森長近)による飛騨攻めで松倉城は落城するが、父三木(姉小路)自綱は秀吉軍に降伏して一命を取り止めます。
しかし、子の秀綱は断固として降伏する事はせず、再起を期して信州の波田城に落ち延びようとします。しかし、焼岳中腹の中尾峠を越えた辺りで、残党狩りの杣人達により惨殺されます。お腹に子供を宿していた奥方は秀綱とは別のルートで逃げ延びようとしますが、上高地から徳本峠を越え、島々谷辺りに来た所で殺害されてしまいます。※「三木秀綱奥方の遺跡」は徳本峠越え霞沢岳のページをご覧ください。
焼岳山麓の中尾の住民達によって、秀綱終焉の地である中尾峠近くの大きな岩の前に神社を建て祀ったとされます。大岩の存在は磐座信仰と関係しているのかもしれません。
※杣人-古代から中世にかけて国家・権門が所有した山林において伐採や製材に 従事した者。
※磐座信仰-古神道における、岩に対する信仰のこと。あるいは、信仰の対象となる岩そのもののこと。
画像一覧
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中尾高原ルート地図
中尾高原ルート詳細情報
ルート | 中尾高原駐車場(標高1,134m)⇒秀綱神社(標高1,990m )⇒中尾峠(標高2,100m )⇒焼岳(標高2,455m) |
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コースタイム | 登山:中尾高原駐車場⇒焼岳 3時間40分 下山:焼岳⇒中尾高原駐車場 2時間30分 |
駐車場 | ACN合掌の森中尾キャンプ場の上にある登山者用駐車場 約20台。 |
トイレ | 中尾高原口公衆トイレ 焼岳小屋 |
核心部 | 危険個所はありません |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 1 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:1.53リットル、体重60kgの人:1.99リットル、体重75kgの人:2.45リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:2.850Kcal、体重60kgの人:3.705Kcal、体重75kgの人:4.560Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:0.407kg、体重60kgの人:0.529kg、体重75kgの人:0.651kg |
標高差 | 距離 5.3km 最大標高差 1318m 平均斜度 全体:24.8% 上り:25% 下り:0% 獲得標高 上り:1314m 下り:0m |
山小屋 | 焼岳小屋 |
登山口までのアクセス | 新穂高温泉をご覧ください。 |
次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。
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