日本アルプス登山ルートガイド-核心部のルート案内
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表銀座縦走コース(燕岳〜大天井岳)

燕岳・表銀座縦走コース(燕山荘〜大天井ヒュッテ)概要

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燕岳から始まる表銀座縦走コースは 中房温泉から燕岳、大天井岳を経由してから槍ヶ岳に通じるルートです。 東鎌尾根の急坂や大天井岳の北面のトラバースなどやや危険箇所ありますが、北アルプス入門縦走コースとして人気があります。ここでは燕山荘から大天井ヒュッテまでを案内します。

燕山荘を出発して概ねアップダウンの少ない穏やかな稜線を歩きます。 進行方向の右手方向には槍ヶ岳から穂高岳へと連なる北アルプス主稜線の素晴らしい眺望が続きます。

燕山荘を出て、しばらくすると蛙岩(げいろいわ)と呼ばれる奇岩があります。夏にはその岩を左から巻きますが、冬季ルートは蛙岩の真ん中を通過するようになっています。
蛙岩を越え、さらに穏やかな稜線が続き、ハイマツが途切れた平坦地「大下りの頭」で下りとなります。 名前には「大下り」と付いていますがわずかな下りです。

土砂崩れのある稜線の左側を登り返し、再び右側に出ると稜線は広くなりコマクサの群生する砂礫地が広がります。
大天井岳が近づくにつれ次第に大きく見え、鞍部にある喜作レリーフがはめ込まれた岩に向け下ります。 鞍部近くの切通岩には鎖と梯子が掛けられていますが、高度感は無く特に難しい所ではありません。 喜作新道(槍ヶ岳方面)と常念岳方面への分岐の直前に喜作レリーフが岩にはめ込まれています。

喜作レリーフのある地点から丸太の階段を登り常念岳方面の分岐を左に見送ると風景が一変します。 大天井ヒュッテまでの約40分は岩稜のトラバースが連続する区間で、このルート最大の難所です。
随所に鎖や梯子が設置されていて、右側が切れ落ちている所には「滑落注意」の看板あるなど、やや高度感のある通過ですが足場はしっかりしています。

核心部を通過すると大天井ヒュッテが見えてきます。

※中房温泉から燕岳までは合戦尾根ルートをご覧ください。
※大天井ヒュッテからの西岳へのルートは槍ヶ岳の喜作新道をご覧ください。
※西岳から槍ヶ岳へのルートは東鎌尾根をご覧ください。


画像一覧

表銀座(アルプス銀座)ルートのスタート地点の燕山荘から小林喜作の開拓した縦走路で常念山脈を南下し、東鎌尾根を登り槍ヶ岳を目指します。槍ヶ岳山荘が建つ槍の肩まで約14.1km、8時間30分のコースタイムです。中房温泉から燕山荘へのルートも参照してください。

常念山脈を南下する表銀座(アルプス銀座)ルートの始まりは展望良好な穏やかな稜線歩きです。花崗岩の砂礫には高山植物の女王と呼ばれるコマクサが可憐な花を咲かせるところです。

 

稜線上から右手方向を望むと深く切れ込む高瀬川を挟んで裏銀座コースの峰々、槍〜穂高連峰の展望が素晴らしいです。花崗岩の砂礫の稜線を小さなアップダウンを繰り返し進みます。

表銀座コースは大天井岳までは覆うね穏やかなハイマツに囲まれた稜線を進みます。稜線上の右手に北鎌尾根を従えた槍ヶ岳、左手には安曇野の街並みの先に浅間山が望めます。

ハイマツ帯の穏やかな稜線を進むと正面に切り立った巨岩塔群が現れます。蛙岩(げいろいわ)です。表(アルプス)銀座ルートは西暦1920年(大正9年)に山岳ガイドとして活躍した小林喜作が切り開いたルートです。

右手前方の岩が二つに割れている巨岩が蛙岩です。夏期は蛙岩の左側を巻いて進みます。冬季は岩の間をすり抜けるようにして通過します。

蛙岩。夏期はV字型に割れた巨岩の左側を巻きます。

冬道は正面の岩の間を通過します。夏に蛙岩の間を通過するの難しそうです。雪が降って岩の間を埋めると歩きやすくなるのでしょう。夏道は左から巻きます。

蛙岩を左から巻きます。積雪期には巻き道が雪で埋まり滑落の危険がありそうです。

蛙岩の通過を終了した所から表銀座ルートの稜線を撮影。しばらくアップダウンの少ない稜線を進み、「大下りの頭」手前の2678mピークが見えます。稜線の先の一番高い所が大天井岳です。

2678メートルピークから撮影。正面のハイマツが無い所の先が大下りの頭です。遠景に見える大天井岳が近づいて来ました。

大下りの頭に立つ指導標。次第に槍ヶ岳が近づいて来ました。

名前は「大下り」ですが、わずかな100メートルほどの下りです。砂礫の道を下って鞍部から登り返すと稜線の左手側(安曇野側)をトラバースします。正面ピーク部分が為右衛門吊岩でしょうか?

大下りを下った所から撮影。稜線の安曇野側をトラバース気味に進みます。登山道周辺はミヤマシシウドやコバイケイソウなどの高径草原のお花畑が広がっています。トラバースが終わると、稜線に入ります。

稜線沿いに登ります。 この少し上で、稜線の左側(安曇野側)に出ます。 この岩が為右衛門吊岩なのでしょうか?

稜線の安曇野側に出て、灌木帯をトラバース気味に進みます。そして、正面の小ピークに登り上げます。

ダケカンバの多い稜線の安曇野側を進みます。平坦で歩きやすい登山道です。正面のピークは安曇野側をトラバースする様に登ります。

安曇野側は土砂崩れがあります。大きく崩壊していない為、特に危険個所ではありません。ここから登り返します。

登り返した所から振り返って撮影。稜線の安曇野側をトラバースしている登山道が見えています。燕岳山頂部が稜線の先に覗いています。

ピークを越え、安曇野側のトラバースが続きます。少し進むと稜線に上がり、水俣川側に出ます。表銀座ルートの穏やかな登山道はさらに続きます。

水俣川側に出ると、ハイマツと砂礫の斜面に変わります。正面に大天井岳が見えて来ました。

この辺りは柵で保護されたコマクサの群生地です。ミヤマキスミレなども可憐な花を咲かせる場所です。正面奥にあるピークが大天井岳です。また右手前方には槍ヶ岳が見えています。正面の小ピークが標高2699m 。

標高2699メールの小ピークを水俣川側から巻くと大天井岳が近くなってきました。大天井岳の東面には斜め上方に登山道が付いているのが見えます。登山道を上り切った所に大天荘があります。

鞍部にある喜作レリーフに向け下ります。下り切る直前に切通岩の鎖場があります。大天井岳の山腹に左上方に走る登山道と右上方に走る登山道が確認出来ます。表銀座ルートは右上方に向かいます。

切通岩に鎖場と梯子があります。傾斜は緩く、難易度の低い下りです。鎖場の下に梯子がかかっています。

振り返って切通岩の鎖場を撮影。梯子が確認出来ます。その上は鎖場になっています。

切通岩の鎖場と梯子を望遠で撮影。トラバース気味に鎖場を下降し、約10段の梯子を降ります。写真では急傾斜に見えますが難しくありません。

切通岩鎖場から少し登り返した所にある喜作レリーフ。大正10年(西暦1921年)に喜作新道を開拓した猟師の小林喜作のレリーフが岩にはめ込まれています。また、小林喜作は殺生小屋を作った人物でもあります。

喜作レリーフからの登り。木製の階段を登った先に分岐あり、左手方向は大天井岳の東面をトラバースし大天荘に至ルート、右手方向は槍ヶ岳方面に向かう表銀座ルートです。

丸太の階段を登ります。傾斜は緩く高度感はありません。登山道がガレていて浮石が多いので、転倒に注意してください。丸太の階段を登り切り、小さな岩稜を右手から巻くと分岐です。

ガラガラの砕石の登山道をひと登りして、左手の小さな岩稜を右から巻きます。これを過ぎれば分岐です。右手前方には斜面の崩壊を食い止める石積が建設されています。

左方面は常念岳(大天荘)、右方面は大天井岳の北西山腹を巻いて槍ヶ岳方面へ向かう表銀座ルートです。

もう一度、少し戻った所から案内します。喜作レリーフは正面鞍部にあります。大天井岳の山腹を左斜め上方に向かう登山道は常念岳方面で、その先に大天荘が建っています。右上方に伸びるのは槍ヶ岳方面に向かう登山道です。

喜作レリーフから丸太の階段を登った所にある分岐です。左方面は大天井岳の東側をトラバースする様に進み常念岳(大天荘)へ至るルート。右方面は大天井岳の北西山腹を巻いて槍ヶ岳方面へ向かう表銀座ルートです。

緩斜面をトラバースする様に進み、ハイマツ帯の先で左側に回り込み、大天井岳の北西斜面へ出ます。大天井ヒュッテまで約40分のコースタイムですが、鎖場や梯子のあるやや難コースです。

大天井岳の北西面に回り込むと景色が一変します。大天井岳の北西面を意外と大きなアップダウンを繰り返すトラバースが大天井ヒュッテまで続きます。遠景に槍ヶ岳が見えます。

岩稜のトラバースが大天井ヒュッテまで続きます。東鎌尾根の三連で架かる梯子場に次いで難易度が高い所です。随所に鎖場や梯子が架けられたやや難易度が高いと感じると思います。

最初の鎖場。高度感は少なく難易度の低い鎖場です。ペンキマークに従って岩を登って行きます。

前の写真の岩を乗り越えた所から撮影。ここにも鎖が設置されています。特に高度感はありません。

鎖場が終わった所です。登山道の幅が広く、谷側の傾斜が緩いトラバースが少しの区間続きます。

前写真の鎖場を振り返って撮影。谷側の傾斜は写真に写るっていほどきつくありません。

大天井岳の北西の山腹をうねる様に伸びる喜作新道のトラバースが続きます。

ハイマツ帯の先にある岩場の右側が切れ落ちていて怖そうですが、足場はしっかりしています。岩の先端で左側に回り込みます。

前の写真の岩場の先端部を近くから撮影。やや高度感があるトラバースです。ここを左側に回り込みます。

前写真の岩場の先端部です。右側は切れ落ちていますが足場はしっかりしています。

右側が切れ落ちた岩場を回り込み、さらにトラバースは続きます。ここからは谷側の傾斜は強く無いので滑落の危険はありません。ただし冬季はその限りでは無いと思います。

岩に付けられた白いペンキマークに従ってゴツゴツとした岩を登っていきます。正面の岩場から右に向かいます。

前の写真の岩場の上部です。ゴツゴツとした岩を乗り越えます。傾斜はきつく無いので、鎖は付いていません。

前写真のゴツゴツとした岩場を乗り越える先端部で振り返って撮影。写真ではトラバース道の谷側が急角度に見えますが、実際はたいしたことありませんから滑落の心配はありません。

さらにトラバースは続きます。右手の小ピーク・牛首の展望台の手前の鞍部に大天井ヒュッテがあります。

滑落注意の看板。岩をよじ登った所から左側に回り込みます。回り込んだ所に鎖が設置されています。右側が切れ落ちています。やや緊張するトラバースです。

鎖を頼りにトラバースします。

前写真の鎖が設置されたぐるりと回り込む岩場を振り返って撮影。スリップして滑落したら、大変危険です。

ガレ場に下り、登り返してトラバースは続きます。トラバースを終了したところに鎖があります。ペンキマークが明瞭に見えています。

トラバースを終了し、少し登った所に鎖が設置されています。トラバース気味に登ります。

鎖場の上部を撮影。スタンスは豊富なのであまり難易度は高くありません。鎖を頼りにトラバース気味に回り込みます。

谷側の傾斜が緩くなってきました。ハイマツの中をさらにトラバースは続きます。正面の岩稜に架かる2箇所の梯子を登り、回り込めば、大天井ヒュッテが見えてきます。右手前方に見えるのが牛首の展望台です。

簡単な梯子が連続して2ヶ所に設置されています。ペンキマークがはっきりと見えます。

最初の丸太の梯子、高度感はありません。梯子を登って右上方にトラバース気味に進むと次の梯子があります。

トラバース気味に登ると、金属製の梯子が架けられています。二つ目の梯子を登り、周り込むと牛首の展望台が大きく見えてきます。

ここで核心部は終了です。牛首の展望台との鞍部に大天井ヒュッテがあります。牛首の展望台から西岳へ連なる稜線がはっきりと見えます。登山道は牛首の展望台の南西側をトラバースします。奥に右から槍ヶ岳・穂高岳が見えています。

大天井ヒュッテの赤い屋根が眼下に見えて来ました。左手下に常念岳へ至る分岐が見えています。正面の小ピークは牛首展望台で、表銀座ルートは大天井ヒュッテから牛首の展望台の南東斜面をトラバースする様に左手に伸びています。

常念岳方面への分岐。ここから左手方向に進むと大天荘に至ります。

大天井ヒュッテ。槍ヶ岳山荘グループが経営する山小屋です。表銀座縦走ルートの中継地点となる山小屋で、槍ヶ岳の北鎌尾根の宿泊に便利です。ここから先は槍ヶ岳喜作新道をご覧ください。

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表銀座縦走ルート地図

表銀座縦走ルート詳細情報

ルート 燕山荘(標高2,680mm)⇒大天井ヒュッテ(標高2,650m)
コースタイム 燕岳⇒大天井ヒュッテ 2時間50分
大天井ヒュッテ⇒燕岳 3時間00分
駐車場

中房温泉駐車場の詳細はこちら

トイレ 日帰り入浴施設「湯原の湯」の前 燕山荘 大天井ヒュッテ
核心部 槍ヶ岳方面と常念岳方面への分岐から大天井ヒュッテまでのトラバース
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 2
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:0.73リットル、体重60kgの人:0.94リットル、体重75kgの人:1.16リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.349Kcal、体重60kgの人:1.753Kcal、体重75kgの人:2.158Kcal
燃焼脂肪量 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.193kg、体重60kgの人:0.250kg、体重75kgの人:0.308kg
標高差 距離 4.8km 最大標高差 134m 平均斜度 全体:-1.1% 上り:6.4% 下り:10.3% 獲得標高 上り:160m 下り:200m
山小屋 中房温泉 燕山荘  大天井ヒュッテ 大天荘
登山口までのアクセス 中房温泉までのアクセスの詳細はこちら


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