日本アルプス登山ルートガイド > 北アルプス > 立山 > 五色ヶ原から立山室堂ルート
五色ヶ原〜獅子岳〜鬼岳〜龍王岳〜浄土山〜立山室堂ルート概要
登山コース案内
折立登山口から薬師岳を超え五色ヶ原へ至る縦走路の続きとしてご覧ください。
五色ヶ原の木道を進み、歴史あるロマンの古道が通っていたザラ峠に下り、獅子岳に登り返します。獅子岳上部の岩場がこのルートの核心部と言え、梯子や鎖場があります。しかし、さほど高度感は無く初心者でも通過は可能です。獅子岳の急登を過ぎると比較的平坦な道が続きます。すると、突如として鬼岳や龍王岳の岩峰群が目の前に大迫力で迫ります。素晴らしいの一言です。
龍王岳の南斜面をトラバースしながら登ると浄土山に至ります。浄土山から少し下ると直ぐに立山室堂のホテル立山が見えてきます。
五色ヶ原山荘から立山室堂までのコースタイムは約4時間を見ておけば大丈夫です。
※立山から剱岳へのルートは剱岳をご覧ください。
※立山三山縦走などのコースも参照してください。
立山カルデラ
ザラ峠を通る古道-厳冬の立山を横断した戦国武将佐々成政
ザラ峠から望む立山カルデラの動画
画像一覧
標高2500mの五色ヶ原山荘から出発します。1979年(昭和54)に2階建てに建て替えられました。宿泊には主に2階の和室は使われ、窓からは針ノ木岳がよく見えます。折立から薬師岳を越えて五色ヶ原までのルートを参照してください。
池塘が点在する五色ヶ原から立山に向け木道を歩きます。登山ルートは右手のピーク(獅子岳)を急登します。広大な溶岩台地の上に広がる草原地帯の五色ヶ原は、例年7月まで多くの残雪があり、雪解けと共にハクサンイチゲ、チングルマなど多くの高山植物が百花繚乱のお花畑になり、まさに、天上の楽園です。
木道を少し歩いた所から五色ヶ原山荘振り返る。例年、9月になっても、山荘の背後の山(鳶山、鷲山)の山腹に多くの雪渓が残ります。今年は僅かに残るのみで、水の確保に苦労している様です。とは言え、飲み水は無料で宿泊者ばかりではなくテント泊の人々にも供給されています。
ザラ峠で一気に落ち込んでいます。立山カルデラの縁に沿って木道が付けられています。ザラ峠からの登り返しでは、獅子岳の斜面にジグザグに登山道が刻まれているのが見えます。中央奥に聳えるのが立山の雄山です。登山道は、獅子岳に登り、左手方向の小さなコブ(鬼岳)の東側の斜面をトラバースし、その左手の龍王岳の山腹を西側から巻く様に付いています
標高2348mのザラ峠。古くから、立山連峰横断の古道が通っていたと言われています。織田信長の武将であった富山城主の佐々成政は、グレゴリオ暦に換算すると、1585年1月25日の厳冬季に浜松の徳川家康の元を訪れたと記録に残ります。
ザラ峠から黒部川方面を撮影。古道は、中ノ谷を黒部川まで下り、現在平ノ小屋がある場所から黒部川を渉り、針ノ木谷を遡行して針ノ木峠を越え、針ノ木大雪渓を下って扇沢、信濃大町へと出るルートです。当時は、黒部ダムがなかったので容易に黒部川を渡ることが可能でした。現在、この古道を辿る道は廃道となっていますが、上級者なら歩けないわけでも無さそうです。
立山カルデラの縁に生息している雷鳥です。御嶽山や乗鞍岳を含む北アルプス全域と南アルプスに合計で約3000羽確認されています。絶滅危惧種に指定され、種の保存のため信州大学の教育学部理数科学教育専攻理科教育分野の中村浩志教授のグループでは様々な取り組みを行っています。
前写真の位置から黒部湖側を撮影。深くえぐられた谷が中ノ谷です。この谷にザラ峠越えの古道が通っていました。溶岩台地状の地形になった所が五色ヶ原で、その奥に薬師岳が聳えています。その左手に黒部五郎岳などもよく見えます。
前写真の位置から五色ヶ原を撮影。小さく五色ヶ原山荘が確認出来ます。眼下にザラ峠があり、大きく崩壊した立山カルデラの縁に沿って登山道が見えています。右手の小高い山が鷲岳、その左手が鳶山です。そしてその遠景に薬師岳が聳えています。
前写真の位置から五色ヶ原を望遠で撮影。五色ヶ原山荘の奥の山が鳶山で、その麓に僅かに雪渓が認められます。鳶山から越中沢乗越まで一旦下り、その左手に登り返した所が越中沢岳です。そして大きな山体を横たえ存在感を示すのが薬師岳です。
鬼岳東側の稜線に上がった所から振り返って獅子岳を撮影。獅子岳の山頂部では小さなピークをいくつか作っているのが確認出来ます。又、この辺りの斜面は見事なお花畑が広がり、雪渓が溶けると共にミヤマキンポウゲ、クルマユリ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマなどが可憐な花を咲かせます。
鬼岳東面を形成する岩壁がそそり立った基部を巻きながら登って行きます。登るにつれ傾斜が増します。例年、夏山の早い時期には残雪が残ることもあり、フィックスロープも設置されています。雪渓を歩くのに慣れた登山者ならアイゼンは必要ありません。
龍王岳の東側の大岩璧が登山者の行く手に立ちはだかります。登山道は、山頂には登らず左手側を巻く様になっています。右手側に見えるピークは立山・雄山です。龍王岳主峰南陵リッジ群の中央の大きなバットレスC稜に取り付くクライマー数名のパーティーがいました。
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五色ヶ原〜獅子岳〜鬼岳〜龍王岳〜浄土山〜立山室堂ルート地図
五色ヶ原〜獅子岳〜鬼岳〜龍王岳〜浄土山〜立山室堂ルート概要情報
ルート | 9月1日〜2日 折立(標高1352m)⇒太郎平小屋(標高2330m)⇒薬師峠キャンプ場(標高2294m)⇒薬師平ケルン(標高2479m)⇒薬師岳山荘(標高2701m)⇒薬師岳(標高2926m)⇒北薬師岳(標高2900m)⇒間山(標高2585m)⇒スゴ乗越小屋(標高2286m)⇒スゴ乗越(標高2180m)⇒越中沢岳(標高2591m)⇒越中沢乗越(標高2356m)⇒鳶山(標高2616m)⇒五色ヶ原山荘(標高2490m)⇒ザラ峠(標高2348m)⇒獅子岳(標高2741m)⇒鬼岳(標高2750m)⇒龍王岳(標高2872m)⇒浄土山(標高2831m)⇒室堂山(標高2668m)⇒立山室堂バスターミナル(標高2450m) |
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コースタイム | 折立⇒太郎平小屋:3時間15分、太郎平小屋⇒薬師岳:2時間40分、薬師岳⇒スゴ乗越小屋:2時間20分、スゴ乗越小屋⇒五色ヶ原山荘:5時間、五色ヶ原山荘⇒立山室堂:3時間50分。合計17時間5分。 |
駐車場 | 折立駐車場 バス停前の駐車場は収容台数が少ない。200m ほど離れた広場に大駐車場あり 扇沢駐車場の詳細 |
トイレ | 折立登山口、太郎平小屋、薬師峠キャンプ場、薬師岳山荘、スゴ乗越小屋、五色ヶ原山荘、立山室堂バスターミナル |
核心部 | 獅子岳上部の鎖場 |
難易度 | [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 3 |
飲料水必要量 | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:4.25リットル、体重60kgの人:5.53リットル、体重75kgの人:6.81リットル |
消費カロリー | 5Kgの荷物を背負う場合 体重45kgの人:7.905Kcal、体重60kgの人:10.277Kcal、体重75kgの人:12.648Kcal |
燃焼脂肪量 | 5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果 体重45kgの人:1.129kg、体重60kgの人:1.468kg、体重75kgの人:1.807kg |
標高差 | 距離 27.3km 最大標高差 1568m 平均斜度 全体:3.9% 上り:20.1% 下り:16.3% 獲得標高 上り:2971m 下り:1895m |
山小屋 | 太郎平小屋 薬師岳山荘 スゴ乗越小屋 五色ヶ原山荘、 一ノ越山荘、 雷鳥沢ヒュッテ、立山ホテル、ミクリガ池温泉、雷鳥荘 立山室堂山荘、ロッジ立山連峰 |
登山口までのアクセス | 扇沢までのアクセスの詳細はこちら |
次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。
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