日本アルプス登山ルートガイド-核心部のルート案内
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白馬三山縦走(白馬鑓温泉小屋〜鑓ヶ岳〜杓子岳〜白馬岳)

白馬三山縦走(白馬鑓温泉小屋〜鑓ヶ岳〜杓子岳〜白馬岳)登山ルート概要

登山ツアー情報

白馬岳登山ツアー

東北・関東・東海・関西・九州発
白馬岳登山ツアー

登山コース案内

白馬鑓温泉の裏から登山が始まります。しばらく雪渓の左岸に沿ってトラバース気味に登ります。 90度方向を右に変え雪渓を離れると、一気に傾斜が増してきます。

左斜め上方にトラバースする20m ほどの区間に鎖が設置されています。 谷側の傾斜は緩く高度感はないので難易度は高くありませんが、岩の性質上表面がつるつるして滑り安くなっています。 スリップに注意し油断することなく慎重に通過します。トラバースを終了すると真直ぐ上に登っていきます。ここにも鎖がかかっていますが、特に難所ではありません。

白馬鑓温泉から鎖場終了地点間で良く事故が発生している様です。 このルートは下りに使う登山者が多いようですが、疲労とあと少しという安心感が事故に繋がっているようです。

鎖場を通過し大出原に出ると展望が一気に開けてきます。美しい鑓ヶ岳の岩肌が目に飛び込んできます。大出原周辺は、ハクサンコザクラ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンフウロなど高山植物の大群落が広がり、北アルプスの中にあっても有数といえます。

大出原から白馬三山の縦走路は、白馬岳まで難所は無く、登山道の周辺には多くの高山植物が群生する快適な登山道が続きます。

途中、雪田を横切り、草地を登り、唐松岳方面の分岐に向けザレた斜面を登ります。 分岐に立つと白ザレた鑓ヶ岳の山腹が大変印象的に目に飛び込んできます。鑓ヶ岳の西面に登山道は作られ、なだらかで草木のほとんど無い砂利の斜面を登ると山頂に到着です。

鑓ヶ岳山頂から杓子岳、白馬岳、小蓮華岳へと続く稜線は、白馬山荘のポスターにも使われているほどのすぐれた景観を見せ、写真撮影の絶好ポイントです。

鑓ヶ岳山頂から杓子岳へ向かいます。 途中、長さ10mほどのやせ尾根を通過し、さらに鑓ヶ岳と杓子岳の鞍部に向け下りていきます。

杓子岳の東面は断崖絶壁ですが西面はなだらかな斜面で、そこにトラバース道と杓子岳への直登りのルートが付けられています。

杓子岳山頂から一旦下り、白馬岳へ向かう登山道も概ねなだらかです。稜線を進むと白馬岳頂上宿舎のキャンプ指定地に色とりどりのテントが見えてきます。白馬大雪渓と旭岳分岐を通過すれば白馬山荘は間近です。白馬山荘から15分ほど緩斜面を登れる白馬岳山頂です。

山頂には方向指示盤が設置されていて、新田次郎著「強力伝 (新潮文庫) 」の中に出てくる強力が重さ100貫(375kg )の台座部分を背負い上たことが書かれています。


登山道沿いに咲く高山植物

「白馬連山高山植物帯」として、特別天然記念物になっている白馬岳の稜線では豊富な高山植物が登山者を迎えてくれます。

白馬鑓ヶ岳近くの稜線に咲くタカネイブキボウフウ

白馬鑓ヶ岳近くの稜線に咲くタカネイブキボウフウ

タカネイブキボウフウの中でも大きな株です。 北海道の亜高山帯、本州中部以北の高山地帯の砂礫地や草地に生えます。






画像一覧

白馬鑓温泉小屋の裏から出発します。雪渓の左岸沿ってトラバース気味に登ります。ここから後立山連峰の稜線まで3時間のコースタイムです。猿倉から白馬鑓温泉までも参照してください。

白馬鑓温泉を振り返る。雪渓の先の尾根は双子尾根で、更にその奥に日本百名山の火打山、妙高山などが見えています。

雪渓から離れ、90度右手に方向を変えると一気に傾斜が増してきます。この上の露岩帯には鎖場の通過があります。

最初の鎖場を下方から撮影。露岩帯にかかる鎖を頼りに左手上方にトラバース気味に登って行きます。次にヘアピンカーブの様に右上方に鎖が架けられています。「転倒注意」の看板が立っています。

最初の鎖場を近くから撮影。岩と岩の間に梯子が架けられています。V 字状の岩の隙間を登るため谷側への滑落の心配はありません。

鎖場は中間地点。さらに鎖場は連続します。登山道の幅は広く、谷側への傾斜が緩いので、問題無く通過出来ます。例年、梅雨の前には雪渓が残っている事があるので要注意です。

前写真の鎖場を近くから撮影。 登山道の幅は十分にありますが、岩がつるつるして滑りやすいので気を抜かずに通過します。特に、下山時や雨天時にはスリップしやすいので要注意箇所です。

さらにトラバースが続きます。足場がしっかりしていて問題ありません。白馬鑓温泉小屋のスタッフ曰く、この鎖場は転落事故が多発しているそうです。このルートは下山に使われる事が多く、体力が消耗しているためではないかと話していました。

一旦鎖場は終了し、谷側の傾斜は緩みます。しかし、少し進んだ上部に見える岩場に鎖が架かっています。

前写真の鎖場を近くから撮影。 写真では切れ落ちているように見えますが、谷側の傾斜はさほど強くなくスタンスは十分あります。この鎖場を通過すると今度はヘアピンカーブを曲がるように右斜め上方に向かいます。

トラバースの鎖場を終了し、少しの区間真直ぐ上方に登り、次いで右方向にトラバースします。鎖場の高度感は無く難しくありません。

前写真の鎖場をトラバースを終了した地点から振り返って撮影。 谷側は草付きで、登山道の幅も十分あり、谷側の傾斜も緩く高度感はありません。鎖場をクリアし、ナナカマドなどの灌木帯を抜けると展望が開けてきます。

鎖場を登り切ると、傾斜が緩くなり一気に展望が開け、雪田が点在する大出原と呼ばれる平坦地が広がります。 大出原から白馬岳まで難所は無く、展望が開けた快適な稜線を歩くルートです。

少し登った所から大出原を振り返る。眼下には雪田の先に白馬村が見えています。雪田の脇で多くの登山者が休息を取っています。

大出原周辺は高山植物が多く、クルマユリ、ハクサンフウロ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンコザクラ、チングルマなどの大群落は、北アルプス全山でも有数の場所です。右手にお花畑を見ながら緩斜面を登ります。

ハイマツ帯の中の緩斜面を登って行きます。雪渓の残る白馬鑓ヶ岳の岩肌が大変美しい。

お花畑を保護する様に登山道の両脇にはロープが張られています。正面の雪田を横切ります。スイカほどの落石が音を立てずに転がってきました。

7月下旬の様子です。雪田を渡ります。傾斜は緩くアイゼンの必要はありません。時折、落石がありますので、上方の確認が必要です。

お花畑が広がる草原を上方にある稜線に向け登って行きます。白馬鑓ヶ岳の斜面は崖錐斜面となっています。白い砂礫と石が混じり合い、35度の傾斜を作っています。「安息角」と言い落石が崩れ落ちない最大角度です。

稜線に出る手前から傾斜が僅かにきつくなってきます。ハイマツの混じる草原をジグザグに正面鞍部に向け登って行きます。

正面のザレた斜面を登ると後立山連峰の主稜線に上がります。左手方向が唐松岳で右手方向が白馬岳です。

主稜線に向け岩屑の急坂を登ります。登山者達が立っている所が唐松岳、白馬岳分岐です。

分岐から白馬鑓ヶ岳を望む。左方面は唐松岳です。白馬鑓ヶ岳山頂部の飛騨側は灰色の砕石で覆われ、ハイマツの緑色と美しいコントラストを描き出しています。

白馬鑓ヶ岳へ白い岩屑の斜面を登ります。初めは稜線を真直ぐに登って行きますが、途中から山腹の飛騨側を巻く様に斜上します。

砕石の白ザレた斜面を登ります。中腹で左斜め方向に向かい、その後回り込むようにして山頂に立ちます。

鑓ヶ岳山頂付近から振り返る。唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳と続く後立山連峰の稜線です。右奥彼方に剱岳が聳え、その左に立山三山が連なっています。

白馬鑓ヶ岳山頂。山頂部は、登山道から少し離れた所にあり往復します。山頂の長野県側は断崖絶壁になっています。

鑓ヶ岳山頂から杓子岳(手前)、白馬岳(奥の山頂が尖った山)、更にスロープを描くように小蓮華岳の稜線を望む。非対称山稜の様子がはっきりと分る場所で、白馬山荘のポスターにも使われている絶景の撮影ポイントです。

白馬鑓ヶ岳山頂から杓子岳に向かいます。砕石の斜面をスリップに注意しながらゆっくりと降りて行きます。

白馬鑓ヶ岳から下り切った所は狭い尾根状になっています。周辺にはライチョウが生息しているので見かけたら静かに見守ろう。鞍部を進み正面の小ピークの小鑓へ登り返します。

長さ10mほどのやせ尾根の先が小鑓です。小鑓から杓子沢のコルまでは急斜面をジグザグに下ります。

小鑓から杓子岳を望む。左奥は白馬岳です。右手奥は火打山、妙高山です。

小鑓を通過し、杓子沢のコルへ向け下ります。杓子岳の東面は断崖ですが西面はなだらかで、杓子岳の飛騨側斜面にトラバース道とその途中から山頂に向けて斜上する登山道が見えています。

白馬鑓ヶ岳と杓子岳の鞍部の杓子沢コルに向け下ります。途中の草地にはタカネイブキボウフウなどの高山植物が小さなお花畑を作っています。

鑓ヶ岳と杓子岳の鞍部杓子沢コルからの登り返しです。この辺り一帯は高山植物が豊富です。杓子岳へ登らずに巻き道を通る登山者も多くいますが、今回は杓子岳へ登って行きます。

トラバース道の途中から杓子岳への登り口があります。ハイマツ帯の中をほぼ一直線上に山頂に向け砕石の登山道が付いています。

杓子岳のトラバース道を歩く登山者達。稜線の右手奥に白馬岳が見えています。

杓子岳の山頂が見えてきました。右手の信州側は鋭く切れ落ちた断崖絶壁です。

南北に細長い杓子岳山頂。東側(信州側)の切れ落ちた断崖絶壁スレスレを通過して山頂に立ちます。

杓子岳山頂から望む白馬岳。眼下には白馬大雪渓があり、その上部から稜線に向けて登山道が筋状に見えます。白馬岳の左手側の山は旭岳で、右手側に小蓮華岳へ延びる稜線があります。

杓子岳山頂から砂礫地をトラバース道と合流するところまでジグザグに降ります。その後小さなアップダウンを繰り返し稜線上を進みます。

後立山連峰の主稜線を進んでいます。最低鞍部からハイマツ帯のなだらかな登り返しです。最低鞍部から信州側を望むと白馬大雪渓が眼下に見下ろせます。雪渓上を1列になって登る登山者はまるで蟻の様です。

正面は丸山で、その左奥が旭岳です。丸山の北側の窪地に白馬岳頂上宿舎が建っています。

正面の最も高く見えるピークがが白馬岳。小さなアップダウンを繰り返しながら山頂を目指します。

正面の小ピークは丸山です。登山道周辺にはウルップソウやミヤマキンバイ、ミヤマシオガマなどのお花畑があります。白馬岳山頂直下に建つ白馬山荘が大きくなってきました。

丸山を超えると白馬岳頂上宿舎のテント場が右手下の窪地に見えています。白馬岳頂上宿舎の裏手にある山を離山と言います。

白馬大雪渓に下る分岐。正面は旭岳です。旭岳の山腹をトラバースする様に登山道は伸び、その先の祖母谷温泉(ばばだに)へ至るルートがここで分岐します。猿倉から白馬大雪渓を登り白馬岳へ至るルートも参照してください。

祖母谷温泉分岐からなだらかな登りが山頂まで続きます。白馬山荘から山頂へのルートは猿倉から白馬大雪渓をご覧ください。

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白馬三山縦走ルート地図

白馬三山縦走ルート詳細情報

ルート 白馬鑓温泉小屋(標高2,100m)⇒大出原(標高2,333m)⇒分岐(標高2,722m)⇒鑓ヶ岳(標高2,9030m)⇒杓子岳(標高2,812m)⇒白馬岳(標高2,932m)
コースタイム 登山:白馬鑓温泉小屋⇒白馬岳 6時間30分
下山:白馬岳⇒白馬鑓温泉小屋 5時間10分
核心部 白馬鑓温泉小屋の上部の鎖場
難易度 [登山道(一般道)を10段階で表示 特に鎖場の岩登り] 2.5
飲料水必要量 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:1.63リットル、体重60kgの人:2.11リットル、体重75kgの人:2.60リットル
消費カロリー 5Kgの荷物を背負う場合
体重45kgの人:3.025Kcal、体重60kgの人:3.929Kcal、体重75kgの人:4.836Kcal
燃焼脂肪量

5Kgの荷物を背負う場合のダイエット効果
体重45kgの人:0.432kg、体重60kgの人:0.561kg、体重75kgの人:0.691kg

標高差 距離 6.4km 最大標高差 914m 平均斜度 全体:14.2% 上り:27.3% 下り:23.2% 獲得標高 上り:1282m 下り:394m
山小屋 白馬鑓温泉小屋 村営白馬岳頂上宿舎 白馬山荘 白馬尻小屋
登山口までのアクセス 猿倉までのアクセスの詳細はこちら


白馬三山縦走ルートの「高山植物」

ウサギギク
ウサギギク
タカネイブキボウフウ
タカネイブキボウフウ
タカネシオガマ
タカネシオガマ
 チングルマ
チングルマ
ミヤマウイキョウ
ミヤマウイキョウ
タカネツメグサ
タカネツメグサ
イワツメクサ
イワツメクサ
ハクサンコザクラ
ハクサンコザクラ
アオノツガザクラ
アオノツガザクラ

次はどこの山へ行こうかな。行きたい山がすぐに見つかる。

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