白出のコルに建つ穂高岳山荘から涸沢岳へ20分ほどの登りです。岩礫の緩斜面が山頂まで続きます。上高地から穂高岳山荘までのルートも参照してください。
涸沢岳中腹から穂高岳山荘を見下ろす。奥穂高岳へ登る登山道が見えています。穂高岳山荘から僅か50メートルほどの高さの岩壁が核心部です。右手側にはジャンダルムも見えます。
標高3103メートルの涸沢岳山頂。ここまでは極めて簡単な登りでしたが、この後から鋭く切れ落ちた難所に入ります。左側の切れ落ちた崖を下って行きます。
涸沢岳山頂から下降点(右手二つの岩稜の間)に向かいます。遠景に槍ヶ岳が見えています。槍ヶ岳の左奥には水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳、薬師岳などの峰々が連なっています。
涸沢岳下降点から北穂高岳を望む。北穂高岳は北峰と南峰、ドームの三つのピークに分かれていますが、北峰が最高峰です。大キレットを挟んで槍ヶ岳が見えます。北穂高岳の右手奥に聳える常念岳の彼方には四阿山と浅間山。
下降点から下を撮影。写真ではあまり高度感は感じられませんが、実際には少し恐怖を覚えるほどの斜度です。約80度ほどの傾斜で、約10メートルほどのチムニー状の鎖場を下って行きます。
チムニー状の鎖場を下降点から少し降りた所で撮影。人工的に鉄製の杭が岩に打ち込まれているので、それを頼りに下ってきました。写真で見るよりももっと傾斜がきついです。
さらに鎖場が続きますが、最初のチムニー状の下降部分だけが傾斜が強く高度感がありましたが、その部分を通過するとやや傾斜は緩みます。鎖の付いた岩場を左手方向にトラバース気味に降ります。
前の写真の降りた所から上を撮影。斜め下方に鎖を頼りに下って来ました。
さらに鎖場が続きます。今度はほぼ真直ぐ下って行きます。スタンスは豊富で新しい鎖が付いているので比較的安心して下っていけます。
前の写真の降りたところから上を見上げて撮影。ほぼ真直ぐに下って来ました。右手には赤色のイワベンケイが花を咲かせています。
前の写真の降りたところから上を見上げて撮影。ほぼ真直ぐに下って来ました。右手には赤色のイワベンケイが花を咲かせています。
前の写真の降りた所から上を見上げる。傾斜はきついのですが、スタンスが豊富です。
さらに降りた所から振り返って上を撮影。更にこの下も鎖場になっています。
オダマキのコル。狭い尾根上に平らになっている部分があります。オダマキのコルでは、ザック下ろして一休み出来ます。正面ピークを右手側から巻いてさらに降りて行きます。
オダマキのコルを通過し、小ピークを右手側から巻き、下りきるとD沢のコルです。
オダマキのコルから 涸沢岳山頂を見上げる。大きな石をモザイクの様に積み上げた様に見えます。
前の写真を撮った位置から涸沢岳山頂直下の下降点を望遠で撮影。そこから右手下方にトラバースする様に鎖が付いているのが見えます。
オダマキのコルからトラバース地点を振り返って望遠で撮影。高度感のある場所を登山者が下っているのが見えます。
右方向へトラバースし、右下方へ下ってきます。
オダマキのコルから望む涸沢槍。山頂部は左右に二つに割れています。涸沢ヒュッテから涸沢槍見ると、極めて尖って見えますが、登山道は二つに分れたピークの間を通過していますので、難所ではありません。D 沢のコルに立つ登山者。
滝沢側に回り込んでD沢のコルに向け下ります。D沢のコルは写真上部の鞍部です。
前の写真を撮った位置からD沢のコルと涸沢槍を撮影。涸沢槍の山頂部が左右に分れているのがはっきりと分ります。奥には北穂高岳が見えています。北穂高岳の彼方に常念岳が見えています。
D沢のコルの先に二つのピークからなる涸沢槍を写す。涸沢槍への登り返しは二つのピークの間をすり抜けるように登るので難しくありません。
D沢のコルから今来た所を振り返る。オダマキのコルからD沢のコルの区間はあまり難しくありません。
涸沢槍の中腹から涸沢岳を写す。右上ピークの左の切れ込み辺りが下降点。
涸沢槍山頂近くを進みます。涸沢槍の通過は、二つに分れたピークの間を進むため傾斜は緩く簡単にやり過ごすことが出来ます。
涸沢槍を通過し下降していきます。ここの下りが涸沢岳と北穂高岳間の最大の難所です。右へトラバースします。
トラバースが終わると飛騨側へ下ります。ここはまだそれほどの急斜面ではありません。
前の写真の鎖場を降り切ったところから振り返って撮影。次に、現在の位置から右方向(涸沢側)にトラバースします。
涸沢側へトラバースして、左下側(飛騨側)に急降下していきます。ここからの下りが高度感があり最難関でしょう。
涸沢側へのトラバースが終わり、今度は飛騨側へトラバース気味に急降下していきます。ここからの下りが最難関です。写真で分りにくいのですが、斜面がきつすぎてカメラを両手で構えるのは怖くて出来ません。左手は鎖に捕まった状態です。高度感があります。
前写真の鎖場を降りて、手を鎖から離しても安全な場所に立って振り返って撮影。この後も鎖場が連続します。
鎖に沿って降りると左側にトラバースします。この辺りの高度感はかなりのものです。右手側に見える小ピークがカメ岩です。
左方向にトラバースを終了して、安全な場所に立って振り返って撮影。鎖が無ければとても降りられる場所ではありません。この後、二連で梯子が掛かっています。
トラバースが終わると梯子で下ります。またすぐに梯子があります。高さは4m ほどの梯子ですが、傾斜は緩くあまり高度感ありません。一段目の梯子を降り、ぐるりとUターンする様に涸沢側へ向かいます。
二段目の梯子を降りた所から振り返って撮影。一段目の梯子から涸沢側に出て鎖を頼りに二段目の梯子へ向かいます。二段目の梯子も4メートルほどで、傾斜は緩く高度感はありません。
二段目の梯子を下りると西側(飛騨側)の沢に向かって下降します。そして丸いペンキマークが塗られた岩のすぐ下から右方向にトラバースします。
前写真の位置から北穂高岳を撮影。手前のピークはカメ岩です。カメ岩は稜線ぎりぎりの涸沢側を通過していきます。上部左手側がドームで、右手側のピークは北穂高岳南峰です。写真の左手側隅に南岳と槍ヶ岳が見えています。
2枚前の写真の位置からカメ岩を望遠で撮影。カメ岩のピークに立つ登山者。カメ岩手前の鞍部を「ニセ涸沢のコル」と言います。
3枚前の写真で、飛騨側に降りきった所から涸沢側にトラバース気味に降ります。
カメ岩と涸沢槍との鞍部「ニセ涸沢のコル」に向け最後の鎖場です。「ニセ涸沢のコル」は、涸沢岳から北穂高岳に向かうルートをとる多くの登山者が間違って「涸沢のコル」と勘違いする所からその名が付いたといわれています。
ニセ涸沢のコルから振り返て撮影。涸沢槍からここまでが核心部。この間、コース外非常に脆いので落石に注意が必要です。
ニセ涸沢のコルから振り返て望遠で撮影。2連で架かる梯子を下っている登山者が見えます。
ニセ涸沢のコルからカメ岩を通過していきます。カメ岩は丸い形をした小ピークで、稜線すれすれの涸沢側を通って行きます。この通過は全く高度感が無く、難しくありません。
カメ岩中腹から核心部を振り返って撮影。梯子が確認できます。一番高く見えるところが涸沢岳と思われます。
カメ岩ピークからの下り。下りきった所が最低のコルです。ここから北穂高岳山頂まで難所はありません。左手の彼方に槍ヶ岳が見えています。
カメ岩の中腹から最低のコルを写す。この下りは高度感はなく降りやすいところです。
最低のコル。涸沢岳と北穂高岳との中間地点にある所です。ザック下ろして一休み出来ます。涸沢カールが一望出来ます。
最低のコルから少し進んだ所から振り返って最低のコルを写す。その先はカメ岩、ピークが二つに割れているのが涸沢槍、その奥に涸沢岳が望めます。
前写真の位置から振り返って望遠で撮影。カメ岩を登る登山者達。
最低のコルから涸沢を写す。歩いてすぐに行けそうな感じです。雪渓のある涸沢カールの先に前穂高岳北尾根が鋸歯状の峻険な姿を見せています。
最低のコルから北穂高岳へ向けて登り返しです。ここから先には難所はありません。正面の一番高く見えるところがドーム、右上に北穂高岳南峰です。
登り返しの岩場。傾斜はきつくなくスタンスは豊富で登りやすい岩場です。左手側に槍の穂先が見えています。
少し登った所から振り返って最低のコルを写す。スペースは狭いですが平坦地になっていることがよく分ります。
涸沢側のザレ場の緩斜面を登り、正面の滝沢第4尾根の上部に向かいます。、反対側(滝谷)に回り込みます。
滝沢第4尾根の上部を乗り越え、稜線の反対側(飛騨側・滝谷側)に回り込みます。
滝沢第4尾根の上部を乗り越え、稜線の西側(飛騨側・滝谷側)へ回り込みました。奥壁バンドのトラバースがしばらく続きます。あまり高度感はありません。正面ピークの滝沢ドームは基部を涸沢側へ回り込んで通過します。
奥壁バンドのトラバースは続きます。300mの高度差の滝谷の大岩壁ですが、谷側の傾斜はあまりきつくありません。しかし岩が濡れていると難しくなります。
さらに奥壁バンドのトラバースが続きます。この辺りから約100メートルほどの標高差を滝谷ドームの基部までトラバース気味に斜めに登って行きます。
トラバース気味に登りが始まります。傾斜はあまりきつくありませんが、スラブ状の岩で雨天時などではスリップしやすいので要注意箇所です。ペンキマークに導かれて登って行きます。
スラブ状の岩場ですが、スタンスは豊富で、傾斜は緩いので問題無く登って行けます。山頂に向け傾斜が増してきます。
トラバースしながらの登りです。ペンキマークに従って斜め上方に登って行きます。
ぐるりと回り込むように右手方向に向かいます。
トラバースが終了して滝谷ドームの基部に向け登ります。左下側に高さ約1200mメートルの標高差で落ち込んでいるのは滝谷C沢右俣です。
前写真の位置から滝谷C沢右俣の上部を望遠で撮影。やや傾斜のきつい岩登り。高度感はありません。滝谷C沢右俣の上部を乗り越えて涸沢側へ移って行きます。
滝谷C沢右俣の上部から奥壁バンドのトラバースを振り返って撮影。
滝谷C沢右俣の上部へ登った所から見下ろす。右下に落ち込んでいる谷が滝谷C沢右俣です。高所恐怖症の人はここに立つとちょっと怖い箇所かもしれません。
滝谷C沢右俣の上部へ登り、今度は稜線の反対側(涸沢側)に回り込んで登って行きます。
大きな岩の基部を登ります。ここは緩斜面で、谷側の傾斜は緩いので簡単に登っていけます。写真上部の位置で、再び滝沢側へ回り込みます。
平らな岩の上を飛び跳ねるように渡って進みます。やや高度感あり雨天時にはスリップしそうです。この少し上で滝沢側へ回り込みます。
前の写真の位置を振り返って撮影。遠景に涸沢岳が見えています。
滝沢側に回り込み、ペンキマークが付けられているところに鎖場があります。鎖場の長さは約15メートルほどで、凹形の岩場です。
鎖場を真下から見上げて撮影。ところどころに人工の金属製のステップが打ってあります。スラブ状の岩なので、濡れているとスリップしやすいと思います。
鎖場の上から下を撮影。
鎖場を登り、少し進んだ所で涸沢側に回り込み、振り返って撮影。今歩いてきた稜線が涸沢岳へ伸びているのがよく分ります。涸沢岳のその先に見えるピークはジャンダルムでしょうか。
滝沢ドームの基部を回り込むように登って行きます。正面のピークが北穂高岳南峰です。
滝沢ドームの基部を回り込み、稜線上に立ちます。正面の丸いピークが北穂高岳南峰です。稜線の左側をトラバースしながら登ります。切り立った崖に見えますが、難易度の低いトラバースです。
稜線の滝沢側(左側)のトラバース。少しトラバースした所で降ります。写真では、谷側の傾斜がきつく写っていますが高度感はありません。
傾斜の緩い、スタンスの豊富な岩場を降ります。
下りきった所から振り返って撮影。下り切った所はほぼ平坦地でザックを下ろして休めるくらいの所です。
前写真の位置から槍ヶ岳が綺麗に見えています。槍ヶ岳の彼方に水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳、薬師岳などの峰々が見えています。
滝谷側をトラバース気味に登って行きます。写真では谷側の傾斜がきつく滑落そうな感じに映っていますが、実際には難しい場所ではありません。
滝沢側のトラバースが終わり、稜線を跨ぐように涸沢側に移って行きます。
滝沢側から稜線上に出ました。痩せた稜線を登ります。左側は切れ落ちていますが危険箇所ではありません。
痩せた稜線を上りきると比較的緩斜面になり、右方向に進み、その後左斜め上に向かいます。
岩がスラブ状で谷側に傾斜しているため、雨の日などは右側に滑り落ちそうなので注意が必要です。この岩場を越えて左側に回り込めば山頂はすぐそこです。
前の写真の位置から振り返って撮影。
滝沢側に回り込んで、緩斜面の岩場を登れば北穂高岳南峰に飛び出します。
山頂直下の最後の岩場です。あまり傾斜はきつくなく高度感はありません。
前の写真の岩場を登った所から下を撮影。あまりきつい傾斜ではありません。
ここの岩場を登り上げれば北穂高岳山頂が目の前に飛び込んできます。
北穂高岳山頂。山頂の左手側(滝沢側)は断崖絶壁になっています。左側奥が北峰。
北穂高岳南峰から下を見下ろす。この辺りの岩場は高度感も無く簡単なことが分ります。
北穂高岳南峰。山頂は大小様々な岩が折り重なっています。遠景に常念山脈の主峰・常念岳が聳えています。右手側に稜線を辿ると蝶ヶ岳、左手側には横通岳、大天井岳が望めます。
南峰ピークを少し降りた所から北峰を望む。左手の松濤岩の基部をトラバースします。その先の鞍部を松濤岩のコルと呼びます。松濤岩は登山家松濤 明(まつなみ あきら、1922年3月5日 - 1949年1月6日)に由来します。上高地から北穂高岳へのルートもご覧ください。