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金峰山(きんぷさん)
金峰山
稜線の南側が断崖となった千代の吹上と金峰山
金峰山は奥秩父の盟主で、江戸時代まで修験道の中心的霊山でした。中央のぴょこんと飛び出しているのがシンボルの五丈石です。 山頂部の稜線上は展望抜群です。
金峰山
千代の吹上から雪の金峰山を望む。 
冬季は瑞牆山荘から登るルートが一般的です。砂払いの頭を超えると森林限界を抜け、強風にさらされることもあります。千代ノ吹上では、谷側の傾斜は緩いとはいえ12本歯アイゼンとピッケルを持って行くのが理想的です。

千代の吹上コース

南側が切れ落ちた岩稜の小ピークの通過が難易度の低い核心部
千代の吹上コース

大弛峠コース

広い稜線上の展望は抜群 の最短ルート 平日マイカーでのアクセスオンリー
大弛峠コース

金峰山荘・廻り目平コース

樹林帯の登り続く、アズマシャクナゲが多い
金峰山荘・廻り目平コース

表参道(古道)コース

江戸時代まで盛んに行われていた修験道の表参道
金峰山の表参道・古道コース

冬の金峰山

砂払いの頭から千代の吹上にかけて核心部。冬季人気ルート
雪山登山 金峰山

登山ツアー

金峰山登山ツアー

金峰山登山ルート概要

金峰山は標高2,599m、奥秩父山系の西に位置し、古から奥秩父の最高峰とされてきましたが、実際には北奥千丈岳に2m 及ばず、奥秩父第2位の高峰と言えます。とはいえ、信州側や甲州側からはっきりとその姿をとらえることが出来きます。金峰山が奥秩父の主峰であり、笛吹川や千曲川などの水源を有する豊かな水の恵みもたらす耕作の守護神として信仰の対象になっていたことは疑う余地がありません。

山頂付近は高山植物の群落が広がり、展望にも恵まれた金峰山を深田久弥は日本百名山の一つに選定しています。

金峰山の呼び名は山梨県では「きんぷさん」、長野県側では「きんぽうさん」と言われています。古くは「金風山(きんぷうさん)」と呼ばれたらしいが、江戸時代に「金峰」の名前が定着したようです。

金峰山の象徴はその山頂にある五丈石(五丈岩、御像石、蔵石)です。蔵王権現が踏みつける盤石に由来したと考えられている 五丈石は、高さ約20mほどの花崗岩で、特に登攀用具を必要とすることなくクライミングすることで、そのてっぺんに立つことが出来ます。

登山コース案内

金峰山への最もおすすめ登山コースは瑞牆山荘から入山し、大日岩を通り、右側がスパッと切れ落ちた千代の吹上を通過するルートです。 何といっても千代の吹上から見る岩稜は絶景です。
昭文社の山と高原地図には千代の吹上の場所に危険マークがありますが、難易度は低く登山初心者でも十分登山可能なルートです。
他に大弛峠と廻り目平を登山口とするコースがありますが、共に難所は無く難易度の低いルートです。

千代の吹上コースでは、登山口となっている瑞牆山荘までシーズン中に限り、JR韮崎駅から登山バスが運行されています。
また、マイカーで来られる登山者のために100台以上停められる無料駐車も完備しています。
金峰山の近くには瑞牆山、甲武信ヶ岳と日本百名山が2座あり、これらの山を周回するコースを計画するのも面白いと思います。
瑞牆山荘登山口近くには増富ラジウム温泉があり、日本屈指のラジウム含有量を誇る不老閣、津金楼などの温泉宿で疲れた体を癒すのもおすすめです。

大弛峠を登山口とする場合、近年、株式会社栄和交通がJR塩山駅と大弛峠間を走るバスの運行を開始しました。※以前は公共の交通機関がなく、JR塩山駅からタクシーでした。
また、マイカーの場合には大弛峠に数十台の駐車スペースがありますが、シーズン中や土日には駐車場はすぐに一杯となり車道に車の列が数百メートル伸びる事があります。
大弛峠の標高は2,360mあり、日本の峠の中で車が入れる最高地点です。
そのため金峰山までの標高差は239mと少なく、しかも2時間ほどで金峰山山頂に立てるため、登山者の数は瑞牆山荘からのルートより遥かに多くなっています。

長野県川上村の廻り目平を登山口とするルートは、マイカーの場合には金峰山荘(廻り目平キャンプ場)の大駐車場に車を停めます。
川上村村営バスが川端下まで来ていますが、登山口である金峰山荘まで1時間以上歩く必要があるため、JR小海線・信濃川上駅からタクシーの方が便利と思われます。
金峰山荘(廻り目平キャンプ場)から1時間20分ほど千曲川源流の西股沢に沿って上がります。 途中の砂防堤を過ぎると樹林帯に入り、尾根にそって登りますが展望はあまり望めません。
金峰山小屋に到着してやっと展望が開け、山頂にある五丈石を望むことができます。 金峰山小屋からはハイマツ帯の間を20分ほど登れば山頂です。

冬季は大弛峠/クリスタルラインが通行止めになる為、登山口は金峰山荘か、周り目平となります。人気は金峰山荘からで、砂払いの頭から千代の吹上の通過がハイライトです。

登山計画書の提出
山梨県警察 郵送、電子メール、ファックスなので提出可能です。


五丈石を神と仰ぐ磐座信仰・巨石信仰

五丈石のすぐ近くから土馬、陶磁器、金銅円盤、古銭、水晶の玉、鉄製釘などの遺物が発見されています。これらは9世紀から13世紀の物と推察され、平安時代の初期には既に信仰の山として開山されていたようです。このことからも五丈石を磐座とする山岳信仰があったことは間違い無いありません。出土品は山梨県立博物館に展示されています。

※その他、日本に於ける山上の巨石を磐座とした山は、八ケ岳の権現岳丹沢大山赤城山乗鞍岳などに見られます。
※磐座(いわくら)とは、古神道における、岩に対する信仰のこと。あるいは、信仰の対象となる岩そのもののこと。


9世紀から13世紀の物と推察され土馬

【五丈石のすぐ近くから出土した土馬】
9世紀から13世紀の物と推察される長さ10cm程の小さな土馬です。土馬は、干ばつなどの災いを背中に乗せて払い去る役割があるとされるものです。
金峰山は笛吹川などの源流にあたり、五丈岩の上面には「甲斐派美かいはび」という常に水をたたえた凹みがあると言われています。耕作の守護神として水霊信仰の聖地となっていたのでしょう。
山梨県立博物館常設展示案内から転載

蔵王権現が宿る金峰山の五丈石

【金峰山山頂の蔵王権現が宿る五丈石】
五丈岩の周辺からは修験者が奉納したと考えられる直径1cmほどの水晶の数珠玉や数多くの古銭など山岳信仰に関する遺物が出土しています。

金峰山信仰

金峰山と名の付く山は日本に数多く存在します。役行者が開いたとされる、奈良県吉野町の金峯山(きんぷせん)が修験道発祥の地です。金峰山神社の縁起によると吉野の金峯山と同様に、甲斐金峰山も文武天皇の代(西暦697年から707年)役行者(小角)が蔵王権現を迎え祀ったことに始まるとされます。蔵王権現は、役行者の祈りに応じて現れた尊像。日本独自の混淆宗教である修験道の本尊で、吉野の金峯山寺本堂(蔵王堂)に安置されています。

しかし、役行者が開山したとするのは伝説に過ぎず、明確な資料は残っていません。「甲斐国志」や「金峰山縁起」などによると、山岳修験の霊場となったのは鎌倉時代の可能性が高いからです。

吉野に朝廷が置かれた時代には、大和の金峯山に登ることが出来なかった全国の修験者がこぞって訪れたといいます。

江戸時代になると金峰山への登山道は、信州側の長野県南佐久郡からの北口があり、甲州側からは東口・南口・西口の各三筋の合計9筋ありました。万力・西保・杣口の各村からの道筋を東口、吉沢・亀沢、塚原から を南口、穂坂、江草・小尾からを西口と呼んでいました。

数多くある登拝路で最も多くの修験者を集めたのは、南口の吉沢から御岳の金桜神社に出るルートでした。各登拝路には番所が設けられ入山料を納める必要がありました。入山料を納めてまで、登りたいという山伏が多くいたということでしょう。


役行者像

【役行者像】
役行者(えんのぎょうじゃ)は、名前を小角(おずの/おずぬ)といい、奈良時代(西暦634年)に生まれ、修験道の基礎を作ったとされる人です。修験道とは、日本古来の山岳信仰に、神道や仏教などが影響して成立しました。深山で命がけの修行をし、超能力にも似た霊力、験力を身につけようとするものです。
円楽寺蔵の複製 山梨県立博物館常設展示案内から転載

蔵王権現立像

【蔵王権現立像】
蔵王権現は、役小角が、長い山岳修行の末、吉野の金峯山で感得したという伝承があります。
修験道の総本山である金峯山寺の蔵王堂に蔵王権現像(重要文化財)3体が祀られています。
怒りの表情をして、髪は逆立ち、右手を振り上げ、片足で立つ姿をしています。

「権現」の意味する所は「臨時に現れる」「仮に現れる」と訳せ、仏が臨時に神の姿となって現れることです。
山梨県指定文化財 山梨県立博物館常設展示案内から転載

金桜神社と金峰山への古道

甲州側から金峰山へ登る主要登拝路は前述のとおり九筋あり、御岳の金桜神社を通る登拝路が表参道としてメインであった様です。そして、金桜神社のある御岳村周辺には門前町が形成され、数多くの御師屋敷や二百ほどの宿坊があったとのことです。

この古道を現在でも辿ることが出来ます。金桜神社からゲートがある甲府市森林浴広場まで舗装された奥御岳林道が通じています。そこから水晶峠を経て、廃屋となった御室小屋を越え、五丈岩のある山頂を目指すルートです。「甲斐国志」にその道筋が詳しく記載されています。金桜神社から山頂まで五里五十町(約25km)とあり、かなりの長丁場でした。その為、途中の御室には宿泊施設や番所がありました。番所では入山料を徴収していました。

御室から山頂までの五十町(約5.5km)の急坂の区間に、鶏冠岩、胎内くぐり、片手回しの巨岩などの難所があり、修験道の霊場として最適ではなかったのでしょうか。

しかし、明治元年に明治新政府が発した神仏分離令に伴い廃仏毀釈が起こりました。これは日本における最大の宗教弾圧で、仏教の一派とされた修験道も明治5年の修験禁止令により禁止されました。 そして、隆盛を極めた金桜神社と共に門前町は、その役割を終えることになります。


金桜神社

【金桜神社】
甲府市御岳町の金桜神社は金峰山山頂に本宮があり、金峰山信仰の中心的な神社でした。名工、左甚五郎の作といわれる「昇り竜・下り竜」が本殿にあります。

金桜神社の門前町の宿坊

【金桜神社の門前町の面影を残す建物】
御岳町には現在でも門前町の面影が残る歴史ある宿坊を見ることができます。 松田屋と書かれた宿坊が道路沿いに建っています。

智聖上人開山伝説と杣口の金桜神社

「金峰山縁起」(山梨県立図書館蔵)によると、智聖上人が西暦851年(仁寿元年)に東山梨群牧丘町杣口の地に大和国から米沢山大禅寺の鎮守社として金桜神社を勧請し、金峰山を開山したと記されています。杣口を通り金峰山へ至るルートは、甲州側の東口(現在の大弛峠へ通じるルート)として栄えました。


杣口の金桜神社奥社

【杣口の金桜神社奥社】
県道210号線から赤い鳥居をくぐり鬱蒼と茂る杉林の中を約300m登ると鎮座しています。大国主命、小彦名命を祭神とし、蔵王権現と小守勝手の両祠を併祀しています。昭和44年12月、明治維新100年記念として奥宮本殿が再建されました。

杣口の金桜神社里宮

【杣口の金桜神社里宮】
県道210号線の杣口バス停から上流約1300mの地点に鎮座しています。西暦1582年(天正10年)織田信長軍の兵火に遭い、二本松にあった社殿などを消失し、西暦1712年(正徳2年)に現在の地に移転しました。
杣口の金桜神社の例祭に、5年に一度、山梨市指定無形民俗文化財の杣口打囃子が行われます。

甲斐武田家と金峰山

川上村秋山の川端下・梓山に甲斐の武田家と縁が深い金峰山神社があります。金峰山神社は、金峰山を背景に建てられていて、かつて蔵王権現を祀る里宮であったが、現在は大己貴命が祀られています。この神社では祭日になると武田信玄が寄進したという金銀の大幟をたてます。川上村の梓山と川端下に金山があり、武田信玄の軍資金の一部になっていたとされています。

参考:名山の文化史 山梨県立博物館


金峰山山頂周辺の気温

山頂気温
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
最高気温(℃)
-3.9
-2.5
1.4
7.9
12.2
14.9
18.4
20.0
15.5
9.3
3.8
-1.4
平均気温(℃)
-10.1
-8.7
-4.9
1.0
5.5
9.0
12.6
13.6
9.7
3.4
-2.6
-7.8
最低気温(℃)
-15.1
-13.9
-10.3
-4.8
0.2
4.5
8.5
9.4
5.6
-1.1
-7.6
-12.8

金峰山へ登るための装備と服装

季節により変動する登山用具/装備品
用具・装備
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
ツェルト
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ストック
スパッツ
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手袋
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サングラス
軽アイゼン
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×
12本歯アイゼン
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ピッケル
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テント
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「26.金峰山・甲武信・奥秩父」に収録されています。
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